両手をグーにして、「どーっちだ?」 子どもなら誰でもしていそうな、こんな遊びが研究方法の基礎となりました。 自閉症スペクトラム障害(ASD)の子どもたちの、まわりの人とのやりとりについての研究です。 米カリフォルニア大学教育大学院で特別教育を専門としているキャサリン・スタブロプロス教授が、研究の調査方法として利用しました。 キャサリン教授は、神経科学の知識ももつ臨床心理学者として、自閉症スペクトラム障害の子どもと典型的な発達をしている子どもたちの脳内の電気活動から、脳内の「報酬」システムに違いがあるかを調べました。 自閉症スペクトラム障害の子どもは、典型的な発達をしている子どもに比べて、まわりの人とのコミュニケーションが少ない傾向にあります。 その理由を説明するために、これまで臨床医や研究者たちはさまざまな仮説を提唱してきました。 その一つは自閉症スペクトラムの子どもは、典型的な発達の子ど