近年、小1児童の学校生活への不適応「小1プロブレム」が問題になっている PetrBonek/iStock. <小学校から始まる厳格な集団生活に馴染めない子どもが、2010年代に入って目立って増えている> 学校で荒れる子どもは、いつの時代も教師の悩みの種だ。2019年度の小・中・高校における暴力行為の発生件数は7万8787件となっている。学校がある日を10カ月(300日)とすると、全国で1日あたり263件も起きていることになる。 だが昔はもっとひどかった。全国的に校内暴力の嵐が吹き荒れたのは1980年代初頭、『3年B組金八先生』(TBS系列)が放映されていた頃だ。暴力行為は長期統計がないので変化を可視化できないが、当時に比べれば近年だいぶ沈静化しているのは確かだ。非行少年の数がピークの1983年と比べて4分の1に減っていることからも、それはうかがえる。よく言われるが、今の子どもは「大人しい」