長崎県出身。国内屈指の通信販売会社『ジャパネットたかた』創業者。’15年に息子・旭人氏へ社長の座を譲り、経営から完全に引退。現在は自身が代表取締役を務める個人事務所で、講演活動などを中心に行っている 髙田氏の原点 「ここで、小さなカメラ店を経営していてね。開店前の早朝にお客様がいらして私たちが対応していると、起きた息子(現社長)が親を探し回って、2階のこの階段から2回も転がり落ちたんですよ」 目の前に置かれたかつての自宅兼店舗の精巧な模型(1枚目写真)。その小さな階段を指さして楽しそうに語るのは、誰もが知るテレビ通販の顔で、『ジャパネットたかた』創業者・髙田明氏(77)である。 今年で社長退任からちょうど10年が経った。髙田氏は’86年に父親が経営するカメラ店から分離独立して『株式会社たかた』を設立。地元のラジオでコンパクトカメラを販売したことをきっかけに全国へネットワークを広げ、’94年