化石燃料から再生可能エネルギーへの切り替えが世界各国で進むなか、課題となっているのが太陽光や風力で生成された電力をいかにムダにせず、蓄電するかだ。こうしたなか、住友電工が開発を進める北海道安平町のレドックスフロー蓄電施設は、長寿命で環境負荷が少ないことから、「2050年ゼロ排出」の目標達成に向けて重要な役割を果たすとみられる。 日本のGX(グリーン・トランスフォーメーション)革命を牽引する北海道を、米紙「ワシントン・ポスト」が取り上げた。 海からの風が、砂浜から丘の斜面を通り、広々とした高原を駆け抜ける。 日本北端の島・北海道に吹きつける風は強い。この島の電力を賄うだけでなく、日本の他の地域にクリーンな電気を送るのにも充分だ。 だが、風が吹く日に発電した電力を蓄電する技術がなければ、それ以外の日にはせっかくの再生可能エネルギーを利用することはできない。そのため北海道では、大量の電力を貯蔵す