デンマーク海軍のフリゲート艦「アブサロン」の艦載ヘリから、アデン湾を航行する貨物船などを警戒する隊員(14日、ソマリア沖で)=松本剛撮影 【デンマーク海軍フリゲート艦上(ソマリア沖)=中西賢司】海上自衛隊の護衛艦2隻が海賊対策のため向かうアフリカのソマリア沖。アジアと欧州を結ぶ世界貿易の主要航路は、緊迫の度合いを増している。各国海軍が既に、商船の護衛や警戒監視にあたっているが、周辺海域では沿岸国の漁船も操業中で、海賊の判別は難しい。デンマーク海軍のフリゲート艦に同乗し、海賊取り締まりの現場を見た。 「海賊に襲われた。最大速度で逃げている」 デンマーク海軍フリゲート艦「アブサロン」(6300トン、乗員約130人)の艦橋。当直態勢から切り替わって間もない14日朝、ベトナム船籍の貨物船長のおびえきった甲高い声が無線で飛び込んできた。漁船を装った2隻の船からロケット弾攻撃を受けたと言う。 「海賊は