事業部長代理として採用面接に同席した。面接の実務は担当スタッフがやってくれるので、僕は逃亡した事業部長の代わりに厳格な顔をして座っているだけである。最近、募集を出しても反応が薄い。そのなかで応じてくるのは就職氷河期世代か高齢者が多い。本音をいえば30代までの若い人間を採用して若返りをはかりたい。今回、面接にやってきたのは就職氷河期世代の男性。アラフィフ。経歴を見ると、なんとも言えない気持ちになった。募集要項にマネージャー経験や営業経験がある人優先的な記載があったはずだが、経歴書にはそれに該当するものはなかった。2001年から約25年間、派遣社員や期間工として交互に働いていて、合間を埋めるようにアルバイトとしてコンビニなどで働いていた。半年から2年を派遣社員等、数か月から1年をアルバイト、そのパターンを繰り返していた。 就職氷河期世代は、たぶん、世の中の都合で、正規雇用と非正規雇用で真っ二つ