1月15 バイオエタノールの明日 カテゴリ:有機化学 バイオエタノールに対する批判が高まっています。アメリカでは近年バイオエタノールを増産する政策へと急激に舵を切り、国内で生産されるトウモロコシの20%をエタノール生産に振り向けています。2007年はこれによって2000万キロリットルのエタノールが生産されましたが、アメリカ政府はさらに2017年にはその生産高を1.3億キロリットルまで引き上げると発表しています。 こうしたトウモロコシからのバイオエタノール生産は種々問題を含んでいますが、中でも最大のものは食料との競合です。トウモロコシは人間の食料としてはもちろん家畜の飼料としても重要で、意外にも日本でもその消費量はコメの倍近くにも上ります。そのトウモロコシが燃料生産に奪われてしまったのですから、牛肉や豚肉の価格も当然上昇します。また農家はそれまで他の作物を作っていた土地を、儲かるトウモロコシ