1000億円の投資 ジャパネットは、商品を「厳選」し、価値を「提案」する独自モデルで成長を続け、’24年の年商は過去最高の2725億円に達した。 しかし、これほどの規模でも株式は上場していない。その理由の一つが、故郷・長崎県に1000億円を投じて昨年開業した『長崎スタジアムシティ』だ。同施設はサッカースタジアムやホテルなどを含む大型複合施設で、人口減少に苦しむ長崎に新たな賑(にぎ)わいと雇用を生むため、ジャパネットが100%出資で開発した。 「この地域創生プロジェクトは非上場だからこそ可能でした。上場すれば経営の自由はなくなりますから。息子が進めた長崎スタジアムシティは1000億円規模の投資ですが、もし上場していたら株主から猛反対され、絶対に実現できなかったでしょう。このプロジェクトを推進しているのは息子ですが、根底にある考えは、私も同じなんですよ。スタジアムシティができたことで県外から人