7月28日午後2時46分頃、東京メトロ副都心線東新宿駅でポイント故障が発生し、8時間にわたり運転を見合わせるトラブルが発生した。8月6日の同社発表によると、「ダイヤ乱れに伴う列車運休が生じている中、指令員と運転士の認識が合わないまま、運転指示を行ったことで列車が転換していないポイントに進入し、割り出し」たことが原因という。しかし、この説明だけで理解できる人は少ないだろう。現場ではいったい何が起きていたのか。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也) 自動列車制御装置があるのに なぜこのような事態が発生したのか 割り出しとはポイントが正常な方向に切り替わっていない状態で車両が通過し、ポイントに損傷が発生することをいう。また、当該のポイントは制限速度時速40キロのところ、約12秒間、最大速度時速66キロで走行していたという。 しかし、この説明だけで何が発生したか分かる人はほとんどいないだろう。時系列と