トノサマガエルはスズメバチの毒針による反撃を受けても捕食できる──神戸大学は12月4日、そんな研究成果を発表した。今後、カエルがスズメバチの毒針に耐える仕組みを解明することで、毒性や痛みを抑制する生理的メカニズムの理解が進む可能性がある。 スズメバチのメス(女王、働き蜂)は毒針を持っており、もし刺されると注入された毒液によって痛みや組織破壊、溶血、心機能障害などをもたらす。特に、オオスズメバチやキイロスズメバチの場合、小型の哺乳類であれば1回刺されるだけで死に至るという。このようにスズメバチは強い毒性を持つ一方、鳥類やクモ類、カエル類などの複数の捕食者も存在している。 今回研究チームはそれらの捕食者の中でも、カエル類に属するトノサマガエルに注目。トノサマガエルはスズメバチを捕食する際、毒針を回避しているのか、または毒針に刺されても毒や痛みに耐えることができるのかを検証した。 研究チームは、