うっかり経済音痴らしき(そのように見える)発言をすると、どこからともなく論客が現れて、誤りとされる事柄を冷たく指摘して去っていく。こうした「切り捨て御免」の文化の中では、迂闊な発言はできません。どのような話題でもこうしたことは起こりえますが、なかでもマクロ経済に関わる事柄だと、こうした現象が一層ヒートアップしているように思えます。しかし、理屈を振りかざす論敵の側を見識ある人が見れば、切れ味鋭い理論ほどどこかに瑕疵があったり、重大な留保条件が付帯していたりすることに気付くこともあります。 言われっぱなしでなんだか癪に触ったり、その様子を遠目に眺めてやり取りに疑問を感じたり、思うところは色々でしょう。さてここで一念発起して、マクロ経済学でも学んでみようか、と思った所で、何を参照してよいやら分からないということがしばしばあります。 そこでマクロ経済学の未修者が独学で学部中級~上級レベルのマクロ経