中米コスタリカとメキシコで、草食を主とするクモを初めて発見したと、米ビラノバ大やカナダ・トレント大などの研究チームが14日までに米科学誌カレント・バイオロジー電子版に発表した。クモは世界で約4万種が知られている。一部は草の汁を吸ったり、花粉を食べたりもするが、主な餌は昆虫などで、草食は珍しい。 このクモは網を張らないハエトリグモ類の一種で、学名は「バギーラ・キプリンギ」。常緑の低木アカシアに巣を作り、葉の一部組織や汁を主な餌にしている。 対象のアカシアは特定のアリ類と共生関係にあり、空洞のとげ状組織の中にアリを住まわせ、汁を吸わせる代わりに、他の草食動物を撃退してもらっている。このクモは目が良く、動きが素早いため、アリの攻撃を逃れているという。 【関連ニュース】 ・ 〔写真特集〕ミクロの世界 ・ 〔写真特集〕動物の赤ちゃん ・ 無許可で犬39頭飼育=自称ブリーダーの女逮捕