ネット界隈で言及される数学用語は幅広いが、数物系学徒が呟く率が高いものと言えば、リー群やリー環だ... ネット界隈で言及される数学用語は幅広いが、数物系学徒が呟く率が高いものと言えば、リー群やリー環だ。学部生向けの数物系の本の最後でも、リー代数について言及があることが多い。線形代数で表される連続群*1と、その接ベクトルが構成する交代積について閉じている環の代数は物理学徒にとっては無くてもならないものらしく、なんと縦列駐車の分析にまで使われる*2ぐらいだ。ちょっと気になるので、『不完全ではあっても“リ一群”の実体を簡単な実例によってまず把握する』と言う「リー群の話」を開いてみた。著者の佐武一郎氏は数学界隈では高名な研究者だ。 1. 数物系の人のための本 『「リ一群の話」は昭和55年から56年にかけて『数学セミナー』に連載したものにごくわずかの修正を加えたものである』そうで、文体もお気楽な感じで書いてある。設問の模範解答もついてくる。さらに、冒頭で簡単な線形代数の説明があったり、第4章でコンパク
記事へのコメント0件
このエントリーにコメントしてみましょう。
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています