「出資比率を3分の1にするような形が解決策となりますよ」 ソフトバンクがイー・アクセスの買収を発表した直後、交渉に携わっていたある関係者が言った。 ソフトバンクは10月に業界4位のイー・アクセス買収を発表した。保有する電波の確保が大きな目的だったが、イー・アクセスを完全子会社化した後に、出資比率を引き下げることも明らかになった。孫正義社長も会見で「比率については複数の案がある」と認めているのだ。 その狙いは総務省対策である。なぜなら、ソフトバンクに対して「電波の二重取り」との批判が巻き起こったからだ。買収により、今年6月にイー・アクセスに認可されたばかりの希少性の高い電波がソフトバンクの手に移る。だが、それ以前にすでにソフトバンクにも電波は割り与えられており、そのため、国の割り当て議論がないがしろにされた形だったのだ。 総務省はこれまで一部の企業が電波を独占しないような施策を講じてきた。代