共感――。ビジネス、趣味、恋愛から、価値観の対立が起きている現場まで、昨今あらゆるシーンで重視されているキーワードです。「共感すること」を否定的にとらえるひとはまずいないでしょう。 しかし、この「共感ムーブメント」とでも呼ぶべき現状に違和感を感じている26歳の若者がいます。 彼は、内戦が続くアフリカ・ソマリアを中心に、若いギャングやテロリストの脱過激化や社会復帰の支援などに取り組む紛争・テロ解決活動家の永井陽右さん。 今日から始まる26歳の若者による“反共感論”。連載初回は、永井さんが共感への違和感を持つきっかけとなったソマリアでの活動を紹介します。 ソマリアから届く殺害予告 「お前をイスラム法廷で裁く」 ソマリアからFacebookで私に送られてきたメッセージは、殺害予告だった。送り主は、ファラハンというソマリア人男性。彼は、私たちが手がけるギャングの脱過激化・社会復帰支援事業で受け入れ