FEATURE INTERVIEW | あっこゴリラ 民謡とヒップホップ、開花した旅ミュージシャンとしての才能 ヒップホップは地域性が強く表れる音楽で、近年はそれがより顕著になっている。例えばKendrick Lamarによる昨年のアルバム『GNX』はLAのカルチャーが詰まった作品だったし、Playboi Cartiが今年リリースしたアルバム『MUSIC』にはアトランタのヒップホップへのオマージュが随所に入っていた。地域と紐付いたサブジャンルも多く、2010年代以降に全てを塗り替えたトラップも元を辿ればアトランタで始まったものだ。 あっこゴリラの最新作『キメラ』は、もしかしたら地域性の強さが再注目されている現在の流れに国内ヒップホップで最もフィットした作品かもしれない。活動するシーンを跨いで収集した個性豊かな面々と共に作り上げたサウンドは、世界中のダンスミュージックを取り入れながらも和楽器