【ニューヨーク=竹内弘文】中国の人工知能(AI)企業であるDeepSeek(ディープシーク)が低コスト生成AIモデルを開発したことを受け、米金融市場が揺れている。AI半導体大手エヌビディアの株価は27日に17%安となった。1日の下落率として新型コロナウイルスの感染拡大初期である2020年3月中旬以来、約5年ぶりの大きさを記録した。ナスダック総合、1カ月ぶり下落率AI関連は総じて大幅安となった
世界のAI開発競争に、激震が訪れている。中国のAIスタートアップ「DeepSeek」が2024年12月、そして今月に相次いで発表した言語モデルが、OpenAIやAnthropicといった米国の巨人たちを震撼させているのだ。驚くべきことに、この革新は米国による半導体輸出規制という制約の中で生まれた。 驚異的な開発効率で実現した世界最高峰の性能 DeepSeekが1月に発表したDeepSeek-R1の登場は、AIの開発手法に関する既存の常識を根本から覆すものとなった。同モデルは、複雑な推論を必要とするタスクにおいて「Chain-of-Thought(CoT:思考の連鎖)」と呼ばれる手法を採用。これにより、自身の論理を段階的に検証しながら、より正確な解答を導き出すことを可能にしている。 特筆すべきは、このモデルがOpenAIのo1と同等以上の性能を示したベンチマークテストの結果だ。問題解決能力、
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