寄付受付開始日:2014/04/14
更新日:2025/01/28
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日本では悲しいことに、いまだに年間2,739頭もの犬が人の手で「殺処分」されています。(2021年度、環境省)
1日あたり約7頭以上の犬たちが日本のどこかで人間の手によって殺されています。
私たちは広島県を拠点に、殺処分対象となった犬を引き取り、人に馴れるためのトレーニングを行って、ともに生きてくださる里親を探して送り出しています。さまざまな困難もありましたが、年間延べ約8万人の方々にご支援をいただき、その皆さまとともに日本から殺処分を無くすために活動続けています。
これまでに命を救ってきた犬は7,000頭以上。 広島県の殺処分機は6年前から一度も稼働していません。日本では前例のない取り組みとなっています。
現在、私たちのシェルターには2,600頭あまりの犬が暮らしています。日々、必要な医療的ケアと人馴れトレーニングをしながら、新しい家族を探しています。全ての犬たちが安心して暮らしていくためには、十分なフードや医療ケア、スタッフや獣医師などの人件費など、その運営費用は全体で10億円以上になります。
また、新しい家族に巡り合える犬がいる一方で、高齢の犬、簡単に治らない病気がある犬、障害を持った犬たちがいます。その数は、活動の年数を重ねるとともに増えています。彼らの毎日には、お薬や点滴などの処置、病気に合わせた療法食、体に負担のかからない環境の整備など、元気な保護犬たちに比べはるかに多くのお金がかかります。
例えば手術1回に100万円ほどかかることもあり、ピースワンコの医療費は年間1億円を超えます。
特別なお世話が必要な犬たちは「オレンジ犬舎」で暮らしています。ここではスタッフたちが一頭一頭の健康状態に合わせて、手厚いケアを行っています。薬を混ぜたフードを手で食べさせたり、排せつの介助をしたりと、根気のいる仕事ですが、犬たちが穏やかに暮らしていけるように日々努力を続けています。
ここで暮らす犬たちのほとんどが飼育放棄された「捨て犬」です。人間の身勝手な都合で殺処分寸前だった犬たちの、人に対する恐怖は簡単には消えません。スタッフはたくさんの時間と愛情をかけて犬たちの心に寄り添い、少しずつ信頼関係を築いています。
私たちのプロジェクトは「犬たちの日常」のためであり、達成したときにはっきりと形が見えるわけではありません。
しかし「どんな犬でも幸せに生きてほしい」というのは、人間の身勝手で殺処分対象となった犬たちのおびえる姿をたくさん目にしてきた私たちの、心からの願いです。
日本の犬の「殺処分ゼロ」をめざして
日本ではまだ多くの人が安易な考えで犬や猫を飼い、捨てて、ほぼ毎日殺処分機を動かし、毎年犬猫合わせて何万頭もの命を奪っています。
私たちは、この異常な状態を変えたいと思っています。これまで長年変わらなかった意識を変えるのは、とても難しいことです。
それでも、譲渡の仕組みづくりや啓発活動を含め、いろいろな方法を試行錯誤することにより、欧州の動物福祉先進国と同じように、やがて日本の犬や猫の殺処分をなくすことができるはずです。
その希望を、支援者のみなさまと一緒に実現したいと思います。
■領収書の発行について
・2020年9月14日(月)12時以降の新規ご寄付分より、領収書の発行が可能です。
・1回3,000円以上のクレジットカードによるご寄付で、領収書の発行を希望して寄付された方に、領収書を発行いたします。
・手続き完了後の発行や再発行はできません。
詳しくはヘルプページをご参照ください。
領収書に関するお問い合わせは、下記までご連絡ください。
<お問い合わせ先>
認定特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン・Yahoo!ネット募金係
メールアドレス:support@peace-winds.org
お問い合わせフォーム
皆さまからのご寄付は、保護犬の食費や医療費、高齢・病気・障害などで譲渡が難しい保護犬たちの飼育費(医療費・環境の整備費など)、犬舎や譲渡センターの維持・建築費、スタッフ人件費、災害救助犬・セラピー犬などの育成、正しい犬の飼い方や動物福祉の考え方を広めるための活動などに使わせていただきます。
【3,000円】保護犬1頭の血液検査ができます
【10,000円】保護犬1頭に混合ワクチンを接種できます
【15,000円】保護犬3頭分のドッグフード約1カ月分の支援になります
※PWJへの寄付は、寄付金控除の対象となります。
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※PWJ寄付金等取扱規程(2021年3月19日適用開始)
詳しくはこちら(PDF)
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更新日:2025/06/24
2025年5月8日、徳島県動物愛護管理センターから緊急引き出しの要請が入り、ピースワンコ・ジャパン プロジェクトリーダーの安倍誠とスタッフが現場へ向かいました。そこで私たちが目にしたのは、下顎がまったくないという、かつて見たことのないほどの過酷な状態の母犬と、生まれたばかりの子犬たちでした。
下顎がない母犬は、右下に歯が1本あるだけで舌が出たまま。ご飯もほとんど食べられず、極度に衰弱していました。その日の早朝に複数頭出産したものの、母乳も出ていないようで、子犬たちも衰弱しています。母子ともに命の危険が迫っていました。
「母子ともに救えるのか」、プロジェクトリーダーの安倍は頭を悩ませました。
徳島から広島までの移動の負担を考慮し、「衰弱した母子を当日中にすぐに連れて帰るのが良いのか」「数日間、愛護センターでできる医療処置をしてもらい、少しでも状態が良くなってから移動するのが良いのか」「母子一緒に連れて帰るか」「乳の出ない母と衰弱した子を分けて、それぞれケアしていくのが良いのか」等々……
瀕死(ひんし)の母と衰弱している赤ん坊、両方の命を助けるために、最善の判断は何かと、安倍は現場で考え続けました。
ピースワンコが活動を開始してからこれまでに8,600頭以上を保護してきましたが、これほど難しいケースは初めて。安倍は動物愛護管理センターの職員さんと話し合いながら、協力団体にも力を貸してもらえないか電話をかけ続けました。
そして、一本の電話が運命を変えました。
手を差し伸べてくださったのは、ピースワンコが連携している広島の動物福祉団体「春の舞い青く」の代表・花房さん。消えそうになってる命を見過ごせない、行き場がないならうちへと、母子ともに預かって頂けることになったのです。母子の命がつながった瞬間でした。
移動が決まった母子の状態が少しでも良くなるようにと、動物愛護管理センターの皆さんは、子犬たちにミルクを飲ませてくださったり、出産時の胎盤などで身体が汚れていた母犬を奇麗に拭いて点滴をしてくださったり、出発するまでずっとお世話をしてくださいました。過酷な状況でも一生懸命に生きようとする母子、その命をつなごうとする多くの人の想いが重なり、奇跡が起きました。
母犬と子犬は安心できるように同じケージに入り、安倍やスタッフと一緒に徳島県動物愛護管理センターから広島の花房さんの元へ向かいました。ピースワンコの活動始まって以来の最も困難な引き出しとなった私たちの活動の様子、ぜひ動画でご覧ください。
元野犬の保護犬を家族に迎えたら、おうちではどんな風になるの? と思う方も多いのではないでしょうか。
そんな皆さまに実際の様子をお伝えし、愛情と時間をかければ、どんな怖がりな子でも人に懐くことを動画を通して知っていただきたいと思い、元野犬「アビゲイル」とスタッフ・石橋の密着動画を2023年から撮り始め、2024年からこれまで6回公開してきました。
初めて石橋の家に来た日は、ごはんも食べることができなかった「アビゲイル」。そんな「アビゲイル」に寄り添いながら、石橋は2年以上もトレーニングを重ねていきました。密着動画シリーズも7回目となり、とうとう最終回を迎えました!
「アビゲイル」は、2019年11月26日に広島県内の動物愛護センターからピースワンコにやってきました。当時推定3歳くらいの元野犬の男の子で、右眼に疾患があり、とても怖がりな性格。全く人になれなかったため、ご縁がつながらず、ずっとピースワンコで暮らしていました。
人になれてもらうために、愛玩動物看護師の資格があるスタッフ・石橋の家で、お泊まりトレーニングが始まりました。「アビゲイル」は、石橋と長時間一緒に過ごすにつれて少しずつできることが増えていき、石橋に心を許してくれるようになりました。そんな二人に、2024年8月、転機が訪れます。
石橋が退職することになり、「アビゲイル」を家族に迎える決断をしたのです。
2024年8月31日、推定8歳10カ月の「アビゲイル」は「アビ」くんという新しい名前になって、石橋の元へ卒業していきました。
愛玩動物看護師の石橋は、オレンジ犬舎で最高齢19歳の子や足腰が不自由な子、予後が良くない病気を抱えている子、新しい飼い主が見つからないような子たちを、たくさんお世話してきました。自分で動きたくても思うように動けないワンコが多いオレンジ犬舎で、この子たちが少しでも「幸せ」と思える瞬間を作ってあげたい、そう思いながら働いていたそうです。
石橋がお泊まりトレーニングをしていた「アビゲイル」も、眼疾患があるのでオレンジ犬舎で暮らしていました。石橋は、自分で動くことができないワンコたちをお世話しながら、「アビゲイル」が元気なうちにいろいろな所へ連れて行って一緒に遊んだりいろいろな楽しい経験をさせて、幸せな思い出を作ってあげたい。そう思うようになり、退職を機に家族に迎えることを決断しました、と語ってくれました。
卒業後、「アビゲイル」は石橋と一緒に九州へ旅行に行ったり、いろいろな初めての公園に行ったり、毎日たくさん楽しい思い出をつくっています。「アビゲイル」と石橋の密着企画・最終回の動画、ぜひご覧ください。
ピースワンコは全国の「殺処分ゼロ」実現のために、官民一体となって命を救う活動に取り組んでいます。2025年2月、倉敷市保健所の収容状況が限界まで来て、いよいよ猶予がないという連絡を受け、引き出しに向かいました。
倉敷市保健所は、職員の皆さんの意識が非常に高く、殺処分数の削減はもとより、譲渡促進にも力を注いでおられ、毎年多くの保護犬猫を新しい家族につなげています。ただ施設のキャパシティーと職員の数に限界があり、今回の連絡を受けて、収容期間が長く、一番譲渡の可能性がない難しい犬を一頭保護することになりました。
施設で「アポロ」と名付けられた推定8歳のワンコは、昨年の夏、住宅街で身動きができなくなっているところを保護されたそうです。倉敷市保健所で飼い主を探しましたが見つからず、状況からして故意に捨てられたと思われます。フィラリア陽性で投薬治療が始まっていましたが、呼吸がゼェゼェと荒くて苦しそうでした。
保健所に収容された当時、手が付けられないほどどう猛だった「アポロ」。施設のボランティアさんをかんでしまったことがあり、犬舎の前には「さわらないで! 危険!」と書かれた赤い紙が貼られていました。
「アポロ」に里親希望のお申し出をいただいたこともありましたが、嫌なことがあると歯が出てしまうため、譲渡につながらなかったそうです。けれど、職員さんが毎日「アポロ」のお世話を頑張ってくださったおかげで、装着時間はかかりますがハーネスを付けられるようになり、お散歩もできるようになりました。
収容頭数がギリギリの厳しい状況であっても、一頭一頭と真剣に向き合ってくださっている倉敷市保健所の皆さんには、感謝しかありません。
どんなかみ犬も、必ず人になれて家族を見つけることができます。全国の「殺処分ゼロ」を目指して、行政とピースワンコが連携して命のバトンをつないている活動の様子、ぜひ動画からご覧ください。
ピースワンコは、かつて犬の殺処分数全国でワースト1位だった広島県で、2016年からドリームボックス(殺処分機)の稼働を止め続けています。広島だけでなく、全国の「殺処分ゼロ」を実現するために、昨年から他県の行政や団体との連携を進めています。
現在、犬の殺処分数ワースト1位は徳島県です(2023年度環境省)。私たちは2025年3月に徳島県と協定を結び、炭酸ガスによる殺処分機の稼働を止め、県内の動物愛護管理センターに収容されている保護犬の引き出しを開始しました。
2025年4月22日、広島県神石高原シェルターから車で約3時間かけて、徳島県動物愛護管理センターへ引き出しに向かいました。徳島県は野犬だけでなく、捨て犬が多い地域です。施設内の犬舎は何十頭もの犬でいっぱい。収容スペースは限界でした。
動物愛護管理センターや他団体やボランティアの方たちも、長年奮闘されておられますが、毎日、捨て犬や野犬が次から次へと施設に搬入されるので、とても大変な状況です。
徳島県内には、10年20年ずっと変わらず野犬が繁殖し続けている地域があるそうです。そこでは安易にエサをあげ続ける人も多く、食に不自由しない野犬たちは温暖な気候のなかでさらに繁殖して増え続ける……という負の連鎖が続いています。
また、安易に犬を捨てる人も多く、この日も、元の飼い主が見つからない犬たちが大勢収容されていました。「かみます」と書かれたプレートがかかった檻(おり)の中にいた柴犬、穏やかな性格の中型のMIX犬、ガリガリに痩せた人懐っこいレトリバー風の白い大型犬、やせ細って動けない高齢の柴犬など。どの子もみんな悲しそうな瞳をしていました。
徳島県は犬の殺処分数が全国ワースト1位ですが、人口約67万人で全国4番目に人口の少ない県です。受け皿が少ないため、徳島県だけで殺処分問題を解決することは難しい状況です。
私たちピースワンコは、多くの皆さまにご支援とご協力をいただき、官民連携のもと広島県のドリームボックスの稼働を止めることができました。広島県の引き出しもまだ続いている中、とても大変な道のりとなりますが、徳島県でも官民一体となって手を取り合いながら、「殺処分ゼロ」にむけて全身全霊で取り組んでまいります。
千里の道も一歩から。まずは皆さまに、徳島県の現状を知っていただきたいと思います。徳島県からの引き出しの様子、ぜひ動画をご覧ください。
多頭飼育崩壊の現場から命を救われ、堺市動物指導センターに保護された「ウォンバット」。家族とのご縁がなく、4年間も檻(おり)の中にいたせいか、人を全く信用せず、触ろうとすれば逃げ回り、時には歯を見せることも。人が近づくだけで攻撃的になるため、里親さまにつなぐのはかなり絶望的でした。そんな「ウォンバット」にとうとう運命の日がやってきました!
「命の期限は設けない」という方針で保護犬たちの譲渡に尽力している、堺市動物指導センターで「犬の馴化(じゅんか)訓練ボランティア」という新たな制度が立ち上がり、ピースワンコは保護犬の譲渡を進めるため、第一号として参加しています。
その取り組みの最初のワンコとして、2024年4月14日、推定13歳の咬傷(こうしょう)犬「ウォンバット」を生駒譲渡センターでお預かりしました。そしてピースワンコでの人なれトレーニングが始まりました。
トレーニング1日目、オヤツを出してみると「ウォンバット」はしばらく様子見をしていました。袋のままだと食べませんでしたが、手からあげたら食べてくれました。けれど、少しでも刺激があるとすぐにかもうとするので、スタッフは気が抜けません。
トレーニング2日目、防護手袋をして触ろうとしましたが、嫌がられてしまいました。まだ触らせてもらえません。
トレーニング8日目、オヤツを食べている途中なら少し触れるようになりました。
「人間は怖くないよ」と分かってもらうために、スタッフは根気よく毎日少しずつトレーニングを続けていきました。何日もかけてゆっくり誤解を解いていくと、手袋より素手で触られる方が好きだったり、お尻をなでられるのが好きなのかな? ということが分かったり、リードも付けられるまでになりました。
そしてついに、トレーニングから300日目を迎えた日、「ウォンバット」の人生が変わりました。一生このままかもしれない……といわれていた「ウォンバット」に家族ができたのです!
里親さまはピースワンコのInstagramをフォローしておられ、「ウォンバット」を見たときから、迎えるならこの子だと思っておられたそうです。咬傷(こうしょう)犬であることも老犬であることも全て受け入れてくださったうえで、家族に迎えてくださいました。堺市と連携して、すてきな里親さまを見つけることができました。幸せをつかんだ「ウォンバット」の様子、ぜひ動画からご覧ください。
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認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンは、国際協力NGOとして多くの国や地域で難民や災害被災者などの支援に取り組み、国内でもさまざまな社会問題の解決に注力してきました。
中でも人と犬の助け合いを掲げて立ち上げた「ピースワンコ・ジャパン」事業では、2011年度に犬猫の殺処分数ワースト1を記録した広島県で、犬の「殺処分ゼロ」に向けた取り組みを続けてきました。殺処分対象の犬の保護・譲渡活動を通じ、これまでに2,200頭を超える保護犬を、里親様の元へ譲渡することができました(2020年6月末現在)。災害救助犬、セラピー犬、低血糖アラート犬などの育成にも力を入れています。
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