プロ野球にビデオ判定が導入されない理由はなんですか？ 抗議のたびに試合が中断されるからとか審判員の信頼性に関わるからでしょうか？ 一試合のうちでビデオ判定できる回数を制限したりして対応できないのでしょうか。

ルールをどう整備するか悩ましいのが決定的な理由です。 野球はプレイが常に連動し続くものだからです。 例えば・・・ 例１ 無死二塁、打者が打った飛球を野手がワンバウンドで捕球したと審判は判断し、セーフ（フェア）の判定をした。 走者は、その判定を見たため、タッチアップをしないで三塁に進塁した。 しかしながら、野手はノーバウンドで捕球したとアピールし、二塁に送球し、触塁しアピールした。 その後、抗議がありビデオで確認したところ、審判の誤審であり、ノーバウンドで捕球していることが確認された。 そのため走者もアウトとなりダブルプレイ成立。 【なんてことがあったら走者はたまったもんじゃありません。】 例２ 打者が外野のファールライン付近に落ちる打球を放った。 フェアなら長打コースだが、審判の判定はファウル、それを見た野手は打球を追うのをやめた。 しかし、打者走者はフェアだと確信し、野手が追わない間に本塁まで走り抜けた。 その後攻撃側の要求がありビデオをみるとフェアであることが確認された。よってホームランが認められた。 【なんてことがあったら守備側はたまったもんじゃありません。】 例３ ２死後、打者が見逃し三振（捕手が捕球したので振り逃げなしのケース）、その投球間に走者は盗塁を試みており送球されればアウトのタイミングであったが、捕手は、審判のストライクの判定を聞き、そこでチェンジであると思ったため送球を止めていた。そのため走者は次塁に悠々と到達した。 ビデオ確認したところ投球が「ボール」であることが確認された。 したがって、三振は取り消され、さらに走者の盗塁も認められた。 【なんてことがあったら守備側はたまったもんじゃありません。】 例４ ２死満塁、打球は投手ゴロ、投手から捕手に送球され捕手はホームベースを踏むような行為をした。審判はフォースアウトのコールを行ったため、スリーアウトチェンジと思い、野手は引き上げた。 しかし、すべての走者が、捕手が本塁に触れていないと疑い、一周し本塁を踏んだ。 ビデオを確認したところ、やはり踏んでいなかったことが確認され、本塁でのフォースアウトが取り消され、４点が認められてしまった。 【なんてことがあったら守備側はたまったもんじゃありません。】 例５ 打者の打った飛球は外野フェンス際まで飛んだ。 審判の判定はホームラン。 しかし野手は跳ね返って来た球を返球し、ホームランと確信して、ゆっくり悠々と走っている走者にタッチした。 ビデオで確認したところ、フェンスを越えていなかったことが判明し、打者はアウトになった。 【なんてことがあったら打者はたまったもんじゃありません】 例６ 走者無し、打者は内野ゴロを打ち１塁に送球され、際どいタイミングだったが、審判の判定はアウト、しかし走者はセーフをアピールし、さらに２塁へ進塁しようと走った。守備側は後にビデオで判定が覆ったら大変なことになるから２塁へ送球、２塁も際どいタイミングだったが、審判の判定はアウト、しかし走者はさらにセーフをアピールし、今度は３塁へ進塁しようと走った。守備側はまた判定が覆ったら大変だと思い３塁へ送球、悠々アウトのタイミングで審判の判定もアウト、走者もアウトであると思ったものの、ダメもとでビデオ判定で覆る可能性もあると思い、さらにセーフをアピールし、今度は本塁へ進塁しようと走った。守備側はアウトであるとの確信があったものの、もしもビデオで判定が覆ったら大変だから本塁へ送球、本塁はクロスプレーとなり、審判の判定はセーフ。しかし守備側はアウトをアピールしビデオ判定を要求。 ここで一連の流れが終わったので、１塁から本塁までの全ての経緯をビデオを追って確認作業に入る。 【こんな野球みたいと思う人がいるでしょうか？】 まだまだ、問題となりそうなケースはいくらで思いつきますが・・・ 野球は、どんな時も必ず、その後のプレイは連動します。 判定が覆ることは現在でもマレにあって、上のような問題は発生していませんが、初めからビデオで覆る可能性があるとの前提でプレイが行われれば、現状のルールのままでは必ず問題が発生します。 ですので、ビデオ判定に合わせたルール改正が必要ですが、それが結構難しいんです。 問題を解決出来るルールの提案があれば逆に教えて下さい。 伝手があるので、良い案があったら動きますよ。