コンビニ弁当や菓子パンなどの「超加工食品」を多く食べるほど、がんのリスクが高まることが最新研究で明らかになった。また、栄養豊富な卵も1日2個以上食べると、がん死亡リスクが3倍以上との報告も。一方、唐辛子に含まれるカプサイシンには、がんを抑制する効果があることが示された。日々の食生活が、がんリスクに大きく影響することを、最新のエビデンスとともに解説する。※本稿は、がん専門医の佐藤典宏『専門医がやっている「がん」にならない50の習慣』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。
「コンビニ飯」を食べ続けるほどに
がんのリスクが増加していく
近年、コンビニエンスストアやファストフード店で買ってすぐに食べることができる「超加工食品」の消費が増えています。
「超加工食品」とは、色々な調味料や添加物を使って加工・調理された食品で、元の食材から一番かけ離れた状態の食べ物・飲み物のことです。
具体的には、菓子パン、袋入りのスナック類、サラミやソーセージなどの加工肉、市販のケーキやクッキー、炭酸飲料、冷凍食品、インスタント食品などです。
これらの食品は手軽に食べられて便利なだけでなく、カロリーや塩分、糖質が多いためおいしく感じるので、やめられなくなってしまうのは仕方がないと思います。
一方で、超加工食品を食べすぎることは肥満や糖尿病などの健康被害をもたらし、おそろしいことにがん患者の増加にもつながるという報告が増えてきました。
2018年に報告された、フランスにおける10万人以上を対象とした大規模な研究では、食事内容についてのくわしいアンケート調査により超加工食品の摂取量を計算し、様々ながん発症リスクとの関係を調べました。