先行レビュー

「ウマ娘」新育成シナリオ「無人島編」先行体験レポート

中・長距離育成に最適、現場監督のタッカーブラインと無人島開発!

【無人島へようこそ -DESIGN YOUR ISLAND-】
6月27日 実装予定

 Cygamesが展開する育成シミュレーションゲーム「ウマ娘 プリティーダービー(以下、ウマ娘)」では、6月27日より新たな育成シナリオ「無人島へようこそ -DESIGN YOUR ISLAND-」が実装される。

「無人島編」のイメージカット。タマモクロスやメジロライアン、サクラチヨノオーのほか、デフォルメされたゴールドシチーとアイネスフウジンがかわいい

 前回より新たに搭載された「おまかせ育成」は、「ウマ娘」の遊び方の幅が広がった。特に筆者のように育成を極めきれないトレーナーであっても「おまかせ育成」を使う事で簡単に強いウマ娘が育成できるようになったのは非常にありがたい。

 さらに「おまかせ育成」をより具体的なチュートリアルとして、どこでどのような選択をすればいいのか、育成の教科書代わりに使う事で、自身の育成スキルも向上できるメリットは大きい。もちろん忙しい時など、時間がない時には「おまかせ育成」本来の使い道の1つである放置プレイもできるので、どんなに忙しい日でも1日1回は起動して育成するようになった。

 そんな中、待望の新育成シナリオ「無人島へようこそ -DESIGN YOUR ISLAND-」(以下、無人島編)が6月27日に実装される。ということで、今回はメディア向けの先行体験会が実施されたので、今回は体験会で実際に遊んだ先行プレイ時のレポートをお届けしたい。

新たに無人島にトレーニング施設を建造し、そこで行なえる「島トレーニング」を駆使してウマ娘を育てていく
島トレーニングのカット演出は全て新たに追加されたものとなっている

 結論から言うと、「無人島編」は中・長距離帯での育成が可能なシナリオとして仕上がっており、育成の途中で「建設計画」を考える必要があるなど、かなりやり応えのある作りのシナリオとなっている。もちろん「建設計画」についても慣れてくればスムーズにチョイスが行なえるが、より強力な「島トレーニング」を行なうために、試行錯誤が必要になっており、比較的テクニカルなシナリオと言えるだろう。

 なお、本稿で紹介する体験バージョンは最終調整前のバージョンのため、パラメータの伸び具合などについてはリリース時と異なる可能性もある点については予めご了承頂きたい。

無人島がウマ娘たちのトレーニング施設に大変身!

 新育成シナリオ「無人島へようこそ -DESIGN YOUR ISLAND-」では、無人島にウマ娘のための新たなトレーニング施設を建設しようというコンセプトの元、新たに「無人島プロジェクト」が立ち上がった……というストーリーが展開する。

 プロジェクトの責任者にして現場監督のウマ娘であるタッカーブラインが、熱い想いを胸に、他のウマ娘たちと協力しながら、無人島の「建設計画」を進めていくという流れとなっている。

 タッカーブライン(声優は小林ゆうさん)はなぜこのような壮大な「無人島プロジェクト」を行なうのか。広大な無人島を活かしたトレーニング施設の建設意図は何か、などの謎はストーリーを通して明らかになるので確認してみてほしい。

キーになる新キャラクターとして新たなウマ娘「タッカーブライン」が追加となる。サポートカードとしても登場し、建設計画の強力な助けとなるのでリリースされたら是非ゲットしたい

 今回の「無人島編」の肝とも言えるのが、島の「建設計画」だ。内容は施設の建設スケジュールを自分で自由に設定するというもので、設定次第で今回の育成が大きく変化する。

 計画のタイミングはいくつかあり、デビュー戦9ターン前と、以降は各6月、12月末に行なわれる「評価会」終了後。建設できるのは、ウマ娘のスピードやパワー、賢さなどのパラメータに合わせた5つの施設に加えて、特殊効果が追加できる「お手製海の家」を含めた6つの施設。

 ちなみに、Lv41以上のタッカーブラインを編成していると、シナリオリンク効果「建設計画で計画可能コストがアップ」が強化され、最初の計画用のマスは4マス分となる。対して、Lv40以下のタッカーブラインや、タッカーブラインを編成していない状態では3マス分の建設が可能。以降の建設計画でも同様にシナリオリンク効果により建設可能なマスは多くなる。

 また施設にはレベルが設けられており、レベルを上げる事でより強力なトレーニング効果が見込めるようになる。ただし、レベルが上がると使用するマスも増えることがある。1~2レベルのうちは1マス消費で済むが、3レベルになるタイミングでパラメータを強力に上げられる「本能全開ルート」を選ぶと、2マス消費となる。最大レベル5では、3マスが必要だ。

 3レベルではスキルヒントなどが多く獲得できる「熟練技巧派ルート」も選択でき、こちらの場合3~4レベルのうちは1マス消費で済む。なお「お手製海の家」については、最初から2マス消費、次回以降は3マス消費とかなりのコストがかかる点には注意が必要だ。

「島トレーニング」で強化したいパラメータを意識して建設計画を立てていく
レベル3のタイミングで2マス消費で建設に時間がかかるがパラメータをさらに強化できる「本能全開ルート」、または1マス消費でスキルヒントが獲得できる「熟練技巧派ルート」のいずれかが選択できる

 こうして計画を立てた後は、いつもの育成トレーニングを実行することで「発展Pt」を獲得できる。「発展Pt」の獲得は計画の進行を意味していて、「建設計画ゲージ」に徐々にポイントが溜まっていく。ポイントをゲージ最大まで溜めれば、「評価会」で“大好評”となり、以降の育成にボーナスが入るようになる。

 また「建設計画ゲージ」の一定のラインと満タンのタイミングで、「島トレ券」を入手できる。「島トレーニング」は建設した施設に応じて実施できる強力なトレーニングで、育成のひとつのポイントになる。ただし島トレ券は1枚しか所有できないため、入手後は早めに使って消費しておくのが重要だ。

建設計画は通常のトレーニングを行なうことで「発展Pt」を獲得して「建設計画ゲージ」を進めていく
施設が完成すると、それぞれの施設の効果が発動!

 加えて、毎年7~8月に行なわれる夏合宿については、特別なトレーニングを島トレ券なしで実施できる。建設していない施設のトレーニングも可能だが、その分効果は低くなる。夏合宿はこれまでも強力なトレーニング期間だったが、さらに内容をカスタムして、より自身のウマ娘に最適なトレーニング環境を構築できるようになったというわけだ。

 なお、今回の育成シナリオでは、各ウマ娘固有の育成目標が発生し、URAファイナルズまで実施されるが、URAファイナルズ前のトレーニング期間も合宿時と同じ特別なトレーニングが利用できるので、ここで最後の仕上げが行なえるようになっている。

「建設計画ゲージ」が順当に貯まると「島トレーニング券」が獲得でき、いつでも「島トレーニング」が実行できるようになる
年に2回(シニア級の年のみ1回)、6月末と12月末のタイミングで「評価会」が行なわれる
「評価会」で“大好評”を獲得することで育成ボーナスなどが獲得できる
夏合宿とURAファイナルズの期間のトレーニングは全て特別な「島トレーニング」が利用できる

建設は計画的に!どの施設を強化していくかがポイント

 今回の「無人島編」体験会において、筆者の選んだ育成ウマ娘は、3期アニメの主人公でもあるキタサンブラックだ。なお、通常版ではなく、正月に実装された「[真打・慶鶴之志] キタサンブラック」、通称白キタサンを使ってみた。今回の育成シナリオが中・長距離に適しているとのことだったので、中距離では最強格と言われる白キタサンを選んだ次第だ。

 今回のシナリオでは、協力キャラクターとしてタマモクロス、メジロライアン、アイネスフウジン、ゴールドシチー、サクラチヨノオーが建設計画に協力し、一緒にトレーニングしたりイベントなどで登場して協力する。シナリオイベントなどでも登場して物語をともに盛り上げる。

 育成のポイントは友情トレーニングやサポートウマ娘が多いトレーニングの実施だ。これらを実施することで、発展Ptがより多く貯められる仕組みとなっている。また、今回は現場監督のタッカーブラインの友人サポートカードが用意される事も明らかになっており、このイベント発生でも多くの発展Ptが獲得できる。

今回の体験会では「白キタサン」こと「[真打・慶鶴之志] キタサンブラック」で挑んだ
夏合宿時の「島トレーニング」では建設済みの施設が多いほど同時に多くのパラメータを強化できるので、これまで以上に夏合宿のトレーニングが重要な要素となっている

 さらに発展Ptは多めに貯めることで、評価会後の体力回復量が増える。ただし、評価会後は発展Ptがリセットされるため、貯めすぎても蓄積されない点には注意が必要だ。

 実際に育成を数回試してみて感じたのは、自分なりの建設計画の順番や優先度などを決めるまでは時間がかかりそうだが、1度流れが決まってしまえば、以降はそれなりにスムーズなイベント進行ができそうだという点だ。

 最初のうちは施設レベルを上げる事でどのような効果が追加されるかを知るため、チェックすべきところがそこそこある。だが、これら効果は1度理解してしまえば後は選択するだけなので、あまり意識せずに「建設計画」が組めるようになる。

 建設計画は集中的に選択してもいいが、夏合宿やURAファイナルズ期間でのトレーニングは施設が多いほど選択肢が多く育成しやすくなるため、主要パラメータだけでなく、バランスよく施設を建てていく事も重要だ。

 島トレーニングはパラメータ的にも、ビジュアル的にもシナリオの最大の見せ場の1つだ。新規に描き起こされた、島で元気にトレーニングに励むウマ娘たちの様子を眺められるため、新鮮な気分で育成が楽しめる。

 さらに施設のレベル毎にトレーニングのビジュアルが変化するため、島でのウマ娘たちの元気な姿を堪能するのは本シナリオの魅力の1つと言えるだろう。

「島トレーニング」では新たなビジュアルによる演出でトレーニングが楽しめる
島でのおでかけ用ビジュアルも多数用意されており、木登りや釣り、焚き火など、レジャーを楽しむウマ娘たちが堪能できてしまうのも本シナリオの魅力の1つだ
島トレーニング時に他のウマ娘たちがどこにいるのかも重要なポイント。多くのウマ娘と一緒に友情トレーニングを行なうほど効果も高まる

 なお今回の「無人島編」の「おまかせ育成」では、施設の優先度を設定しておくことができるので、特に上げたい施設のみ優先度を上げたり、全体的に上げたりするなどして色々と調整し、どのくらいの優先度のバランスで最適なパラメータが獲得できるか、色々と試行錯誤するポイントは多そうだ。

 本シナリオのプレイ時間は「おまかせ育成」利用時で、大体22~25分程度。「Legends編」よりも長くはなっているが、段取りを覚えればスムーズな周回も行なえそうだ。パラメータ上限はスピードが1850、スタミナが1700、パワーが1700、根性が1600、賢さが1300となっており、スピードをなるべく稼ぎつつ、賢さ以外のパラメータをどれだけ盛れるかが育成のポイントになりそうだ。

島のトレーニング施設を建造することで得られる効果は建設計画の「施設効果」で確認できる。最大レベルは5で後半になるとより建設計画でのマスが必要になるがその分効果は絶大となる
年に2度の「評価会」でも“大好評”を取ることでトレーニング時のボーナスが増えるので積極的に取っていきたい
「評価会」では提出されたレポートが画面でも見られるのだが、トレーニング中の様子などが写真も交えて紹介されている

「無人島編」でさらに強いウマ娘の育成を目指せ!

 「無人島へようこそ -DESIGN YOUR ISLAND-」は、「建設計画」の仕組みさえ分かってしまえばシンプルに楽しめるシナリオとなっており、さらに合宿時などの強化幅が増加しているので、これまでのシナリオ以上に強力なウマ娘が育成出来そうなシナリオに仕上がっている印象だ。

 なお、本文内でも触れたが、タッカーブラインの図柄が描かれた新たな友人サポートカードが追加される。今回は友人サポカがかなり育成に重要な要素になりそうなので、手元に加えておいて間違いはないだろう。サポートカードの情報についてはゲームの最新情報をチェックしていきたい。

 アニメの「ウマ娘 シンデレラグレイ」が好調だったり、ライブも盛り上がりを見せるなど、今年もウマ娘から目が離せない夏になりそうだ。

タッカーブラインのSSRサポートカード[本能は吼えているか!?]は今回の「無人島編」においてほぼ必須級の重要なサポートカードとなっている。本文でも触れたがレベルは40以上に上げるとより大きな効果が得られるので、フレンドに頼るか自分でゲットするか覚悟を決めるべき1枚だ
「島トレーニング」を活用してより強力なウマ娘を仕上げていきたい!
体験会では参加したメディア対抗のレースが行なわれたが、筆者の育てたキタサンブラックはなんとビリという厳しい結末を迎える事となった