なぜ、私は騙されてしまったのだろうか――。取材した出資者たちはそう口を揃えた。彼らの切実な実体験から、「投資事案」の対応策を学ぶ。
「みんなで大家さん」の出資者の悲痛な声
東京ドーム10個分に当たる46万平方メートルの土地に、高級ホテルやショッピングモール、国際展示場などを建設。成田国際空港の近くに、新たな街を創る――。
巨額の出資金を集めてきた「共生バンクグループ」がいよいよ追い詰められている。同社は不動産投資商品「みんなで大家さん」を運営。その主力が冒頭の計画をぶち上げた「シリーズ成田」だった。
「'20年に販売されると、1口100万円で年利7%という高配当に惹かれた人々が殺到し、約1500億円が集まりました。しかし'24年6月に、不動産特定共同事業法違反(不適切な情報開示など)で行政処分を受け、'25年7月から配当がストップ。11月には、全国の出資者1191人が出資金114億円の返還を求めて提訴した。
さらに同月27日には、『シリーズ成田』の開発用地の4割を所有する成田空港が、共生バンクとの賃貸借契約を11月末で打ち切ると発表しました」(全国紙社会部記者)
共生バンクは他の投資商品もあわせ約4万人から2000億円超を集めてきたが、「シリーズ成田」の開発遅れによって、他の配当にも影響が出ている。
出資者の多くは高齢者で、老後の蓄えをすべてつぎ込んだ人もいる。LINE上には「みんなで大家さん」の出資者ら約1300人が参加するチャットグループがあるが、本誌記者が閲覧すると、そこはまさに阿鼻叫喚の様相だ。
〈とんだ年末年始になりそうです(涙)〉
〈子どもたちに老後の迷惑をかけそうで眠れない〉
そういった悲痛な投稿が並ぶ一方で、
〈投資は自己責任〉
〈騙されるほうが悪い〉
といった反論もある。被害者同士が罵り合うことも日常茶飯事だ。