インド政府が大型プロジェクトを認可、投資家の信認回復狙う

ロイター編集
[ニューデリー 27日 ロイター] - インド政府は27日、総額1兆8300億ルピー(283億8000万ドル)相当のインフラプロジェクトを認可したと発表した。経済の活性化や投資家の信認回復が狙い。
チダムバラム財務相は、石油やガス、電力、道路、鉄道などを含むセクターで、停滞している36のプロジェクトを再始動すると表明した。同相は、「われわれが送っているメッセージは、投資の循環が再び始まっており、われわれがそれを推進しているということだ。ペースは速まっている」と述べた。
同相によると、内閣の委員会は、総額8300億ルピー相当の電力プロジェクト18件などを認可した。
この発表は、過去最安値を更新し続けるルピーを押し上げるには至らなかった。ディーラーによると、議会が総額200億ドル規模の貧困層向け食糧支援プログラムを承認したことが圧力となっている。
セントルム・ウェルス・マネジメント(ムンバイ)のチョッカリンガム最高投資責任者は、「財務相がこれほど多くのことを発表しているのは、そうしたいからではなく、そうせざるを得ないからだ」と指摘。
「財政赤字、景気の鈍化、不安定な通貨という3つの要因がわれわれにひどい打撃を与えている。これに加え、政府が食糧安全保障法案を通過させたことが格付けに悪影響を与える可能性がある」と述べた。
市場には、政府が認可したプロジェクトが景気に影響を与えるには時間がかかるという見方もある。
*内容を追加して再送します。

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