概要
「親愛コーポレーションさんからの依頼でね。布士家の人間と一緒に行ってほしい土地があるんだって。あんた、ヒマでしょう? 行ってきなさいよ」
強引に勧められたものの、翠は断るために親愛コーポレーションの副社長 石堂尊の元に行く。
石堂が言うには、「布士家の人間しか入れない禁足地がある」のだという。
共に行ってほしいというが、翠は力になれないと断る。
「ならばわたしは死ぬしかない。そしてわたしの次の石堂家の長男もね」
石堂の語る因縁というか半ば脅迫まがいの発言に、翠は渋々禁足地に同行することにしたのだが……。
※カクヨムコンが終わるまでは、不定期更新となります。その後は、1日1話更新を目指します。
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- ★★★ Excellent!!!禁足地に吹く大風は、即ち清々たる青き嵐に
長く勤めた会社の退職,母親からの配慮の
ない干渉、婚約者からの一方的な破棄。
複雑な事情や環境にも負けずに健気に
自分『自身』を護ってきた主人公の翠。
ひょんな事から、彼女のもとに一見すると
不可解なバイトの話が持ち込まれる事から
彼女の人生は大きな転機を迎える。
一族が古から守って来た土地の開発。
禁足地
その河の中洲には、
彼女の 一族 しか足を踏み入れる事は
かなわない。
開発を依頼された不動産会社の副社長、尊
彼の一族も代々呪われた宿命を負う。
多くは書かない。何故ならば是非とも自ら
この物語を読んで様々なものを感じるのが
最善だから。そして、ザワ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!人が足を踏み入れてはいけない場所が、この世にはある
「禁足地」。この世には、人が足を踏み入れてはいけない場所がある。
ある地方の川の中州。そこは、ある血族の人間以外が足を踏み入れてはいけない「禁足地」である。
ある血族である布士翠は、大手不動産会社から不思議な依頼を受ける。会社の人間といっしょに、ある場所へと行ってもらいたいというのだ。なんでもその場所は、布士家の人間以外が入ってはいけない「禁足地」なのだという。
その禁足地へ、イケメン副社長とともに足を踏み入れた翠。彼女はそこで怪異に出会う。
そして、甦る幼いころの記憶。不思議な体験と、叔母から聞かされたまじないの言葉。毎年開かれていた祭事。
彼女の家系に連綿と伝えら…続きを読む - ★★★ Excellent!!!禁足地に入れるのは、とある一族だけ? 願いには大きな代償がともなって…
仕事を辞めたばかりの主人公に母から電話が。
不動産会社の人間といっしょにとある物件に同行するという不思議な仕事が舞い込みます。
「どうして自分が?」と不思議に思う主人公でしたが、どうやら、主人公の一族の者でないとダメな理由があるらしくて……
古くからある因習や呪い、それに今を生きる人々の欲望があいまって、どんどんとヤバい方向にむかっていくお話にドキドキ、ハラハラしました。
そこに登場人物が抱える悩みも織り込まれていて、ホラーとしてももちろん面白い作品でしたが、人間ドラマとしても楽しめる内容になっていて、二度おいしい物語でした☆
起こった出来事にしっかりと結末をくれる構成力が素晴らしい!
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!怪異とラブのコンボに書籍化の苦労も吐露して、さあ大変!!
休職中の主人公・翠のもとに母親経由で胡散臭いアルバイトの誘いが来る。
無視したいところだが追い立てられるように仕方なく面会に出向くことに。
すると、いちおうちゃんとした会社の、しかも副社長からの依頼のよう……でも、やっぱり胡散臭いことに変わりない。
怪異やオカルトとは無縁の生活を送っていた彼女にとって、浄化の能力やら呪いで早死にする宿命なんて話は怪しいだけ。
……だったんですが。強引な脅し文句ともいえるような手を使われて、あれよあれよと社の研修施設でその副社長と一緒に過ごすことになり。そして始まるラブとホラー!!
冒頭、本職を辞め、婚約までした恋人には手ひどく捨てられ、夢だった小説家の…続きを読む - ★★★ Excellent!!!禁足地開発を背景にした再起の物語
土地と人間。この二つの面で「軽視されるもの」にスポットを当てた作品です。
人間の暗部が丁寧に描かれており、ドラマとしてとても読み応えがあります。
風を意識させる表現が随所に見られるのですが、この風が「陰」として描かれる場面もあれば、「陽」として描かれる場面もあり、読み手の想像力を掻き立てます。
連綿と続く一族の宿命。忍び寄る不穏な気配。先の展開を想像して胸が高鳴ります。
そしてなにより、登場人物がとても魅力的です。つい、応援したくなります。
作中の二人がイチャイチャしているだけで何時間でも読めてしまいます。
リスペクトを込めて、全力でおすすめしたい作品です。 - ★★★ Excellent!!!代償を払ってでも願いを叶えたいですか? 恋愛×ホラーの素晴らしい作品!
仕事を辞めて専業作家となった布士翠。その翠にある日母親経由で依頼された内容は、布士にしか入れない「禁足地」に一緒に行ってほしいというものだった。
断るために依頼主である親愛コーポレーションに出向いた翠はそこで美貌の副社長・石堂尊に出逢い、「あなたが断ればわたしは死にます」と脅されて禁足地にともに向かうことになり……。
青嵐様の物語はほんと、外れがないです!(≧▽≦)
今作もホラーと恋愛が見事に融合していて、どちらも楽しめて……!( *´艸`)
ホラーは苦手なのですが、青嵐様の作品だったら読めるという不思議(笑)
しかも、翠さんが作家をなさっているので、途中で入る作家業の話がひとつひと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!禁足地へと誘う一本の電話。そこら始まるのは恐怖か胸キュンか。
禁足地ってご存知ですか? 歴史や宗教、風習などの理由で、一般の人の立ち入りが禁止されている土地のことです。
主人公、布士翠の親戚の管理する土地の中にも、布士家の人間しか立ち入れないという禁足地がありました。しかし時代の流れか、その土地も手放し、人の手に渡ることに。
と、ここまでは翠に直接関わりのない話だったのですが、ある時、現在その土地を持っている不動産会社の副社長から電話がかかってきます。
副社長こと石堂さんが言うには、なんでもこの土地を開発しようとすると、次々と事故が起こるとのこと。それをなんとかするため、禁足地であったこの土地に入れる布士家の人間の力を貸してほしとのこと。
この現代…続きを読む