話の始まりは青少年の他愛ない会話、ただしコテコテの関西風で。このまま語られるのだろうと思ったら。
わずかな紙幅のうちに物語は非日常へ。ファンタジー小説にしかいない存在が読者の視界の中央に現れ、物語は飲み込まれます。
しかし、物語を飲み込んだ非日常世界を、まるっと飲み込む大阪の日常。あらゆる難事をボケとツッコミで切り抜けるしぶといダウンタウンボーイ&ガールがいて、読者は安心して背中をついていけます。
これはミックスジュース。混ぜ合わせているのは日常と非日常。だって大阪なんですから。東京からは消えても、大阪では健在ですよ。甘いかな。いや、やや濃いかな。
そう。濃いですよ。コテコテで。
こんな現代ファンタジーもアリです。