糾正の燐寸

良い物語とは、読者の心を動かし、時にその行動を変える力を持つものだと思います。
この作品はまさにそうした力を持っていました。
僕は読後、もう一度「学生運動とは何か」を自分なりに調べ直し、再びこの物語に戻ってきたのです——。
そしてもう一つあるとするならば、この話を自分事に出来たのは、今読むべき話だったからだと思います。

まず初めに、学生運動はなぜ起きたのか。
高度経済成長によって社会が変化し、ベトナム戦争や大学の学費値上げ、それによる政治への関心の高まりなど、日本人は明らかに新しい意識を持つ必要が出てきました。
それは彼らの日常とは切っても切れないものであり、学生運動自体は、彼らの日常を守…続きを読む

祐里様のお作品をいくつか読ませていただきました。
共通するのは、登場人物が持つ『力』です。

静かに、
激しく、
純粋に、
ギラギラした『力』

このお作品もそんな力が描かれています。
それをぜひ、感じてみてください。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（537文字）

ぽんぽん丸文学委員会のぽんぽん 丸と申します。

この度は祐里様からのご応募頂き当委員会は厳正な審査を実施しました。

審査の核になったポイントはまずもって創作に対する姿勢と（文字数

説明不要な最高の文学作品を、祐里さんの熱い輝きを見せて頂きました。

当委員会が選ぶ今シーズンの最高文学作品に認定させていただきます。

この認定を持ちまして、以後糾正の燐寸に万が一でも不当な評価が寄せられた場合、当委員会が総出で強火の皮肉をもって対抗することをお約束いたします。

長くなりましたがますますのご活躍を楽しみにしております。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（128文字）

近代の、ある兄妹の平凡な日々を切り取ったような情景が、不思議と引き込まれ読み進めました。

そんな兄妹に起こる変化。
妹さんの感情の奔流が、真に迫ります。

最後の淡々とした終わりも、逆に感情が残り火のように続く短編でした。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（111文字）