概要
憎しみを糧に生きたって、虚しいだけだ――。人魔の絆が紡ぐ、想いの物語。
この世界には2つの隔絶された次元がある。1つは聖界サザンクロシニアス連合王国。いわゆる人間界だ。そしてもう1つが、魔族の住む、魔界ロゼルナ王国。これは、その魔界ロゼルナ王国での物語。
「――皆、私の故郷に来ないか?」
突如、ラグナがヴァイ達に問う。
ヴァルヘイトとの戦いから数日が経ち、各々で休暇を満喫していた。
ヴァイはロゼルナ王城で魔法科の団員の面倒を見ていたある日、ラグナに自分の故郷へ来ないかと打診される。
彼女の生まれた場所は、ロゼルナから海を渡り、遥か東にある孤島、蒼月島。そこには四季があり、現在は春。剣桜という綺麗な花が咲き誇り、皆外で花見を楽しんでいるのだという。そしてその剣桜が咲く山、龍桜山には龍が棲みついており、とある刀を守っているという情報を、彼女の祖父、ラテンから耳に
「――皆、私の故郷に来ないか?」
突如、ラグナがヴァイ達に問う。
ヴァルヘイトとの戦いから数日が経ち、各々で休暇を満喫していた。
ヴァイはロゼルナ王城で魔法科の団員の面倒を見ていたある日、ラグナに自分の故郷へ来ないかと打診される。
彼女の生まれた場所は、ロゼルナから海を渡り、遥か東にある孤島、蒼月島。そこには四季があり、現在は春。剣桜という綺麗な花が咲き誇り、皆外で花見を楽しんでいるのだという。そしてその剣桜が咲く山、龍桜山には龍が棲みついており、とある刀を守っているという情報を、彼女の祖父、ラテンから耳に