……と、思うワタシです。
読んでて登場人物がめちゃくちゃ生き生き躍動しているのです。
良いやつも、悪いやつも。
筆力がどうのとか導入がどうのとかそういう次元も完全に突き抜けていて、そして素晴らしいドラマだと思いました。
というか観たいですね、これの実写ドラマ。
アニメよりももっと生々しい感じなので、アニメ化というよりドラマ化(※個人の感想です)
なにせ、主人公アッキーと、ヒロイン・篠原さんがまぁ、かわいいのなんの。
平面的じゃないといいますかね、すごく生々しいんですよね、感情とか行動が。受肉してる感じですか。
他の登場人物もまた非常に意味があるポジション。無駄なキャストがいません。そこもまたすばらしい。順平君が個人的には好きですが、いや、美沙さんも捨てがたい。
そんなふうに「一番」を決めるのが難しいくらい、どの人物も魅力的なんですよね。
だから必然、いろんなピンチに見舞われる彼らを応援したくなる。
ページを捲る手も止まらんてものです。
これはね、推しますよ。
広まってほしい逸品です。
男子高校生の軽いノリに流されて五万円片手に童貞卒業ってどうなの?という疑問が、読み始めた読者の頭に浮かぶはず。
その答えが、この物語そのものです。
主人公のアッキーも、ヒロインの篠原さんも全力で応援しながら読み進めてました。
主人公たちと同世代の10代よりも、10代を振り返って若かったなと思えるようになった大人にオススメしたい。
こんな大人の事情なんて無視し後先考えないええかっこしいな時代が、自分にもあったなと苦笑いしながら共感できるところも多く。また大人としてちゃんとしなければと、自然背筋が伸びる。
そう、読み終わった大人たちに明日からシャンとしようと活力を与えてくれる読書体験を、あなたもぜひ!!
ホント、レビュータイトルめっちゃ悩みました。結局いいのをつけられなかったな。でも、僕が言いたいことはずばりこれで。
あらすじ、タグ。「立ちんぼ」だったり「女を買う」話だったり、「あれ? そっち系?」と思う人、いると思います。
特に女性読者。「これはNot for me ?」違う違う! 絶対あなたにおすすめだから! ちょっとこのレビューだけでも読んでいって!
男子高校生のアッキーは、この年頃の男子らしく童貞であることに引け目が。早く卒業したい! これはまぁ、男子あるある。
で、悪友の順平くんから「バイトした金で女を買えば……」みたいな話をもちかけられます。
かくしてアッキーはバイトをして五万円を獲得。そのお金で立ちんぼの女性を買おうとしますが、そこに同じ中学にいた女の子、篠原さんが現れて……?
やっぱり「Not for me!」と思ったそこのあなた。待って待って!
主人公、アッキーは確かに五万円で性を買おうとします。買おうとはしますが、その先にある物語が素晴らしい。
アッキー、すごくいい奴なので「無理に行う」ことはないんですよ。だから安心して。この作品にいやらしいところやネガティブセクシュアルな印象はカケラも抱かない。それは僕が保証します。
「入口と逆のことをやれ」
創作論で語られることのある理論ですね。
この作品はそれをやっています。
入口は買春。ならば中身は……?
もう、お分かりいただけますよね。
その爽やかさは一級品。
どのキャラクターも(悪役以外)愛せると思います!
僕はてっちゃんが好きかなー。あなたも好きなキャラクターを見つけて。
ぜひその目でお確かめください!
よもやこれほどまでに熱いヒューマンドラマが展開されていくとは。
中学時代の同級生女子と、これ以上ないくらい最悪の再会を果たすところから幕を開ける本作。
ここからヤるかヤらないかのちょっとえっちなラブコメでも始まるのかと思うでしょ。
いい意味で、180°予想を裏切られました。
主人公・アッキーが再会した篠原さんは、かつてのイメージに反して、生活に困窮している様子。
事情を知った彼は、どうにか力になろうと手を差し伸べますが……
現実社会の厳しさ。
高校生という立場の不自由さ、無力さ。
それでも前を向くことを諦めない、想いの強さ。
等身大の高校生の奮闘に、きっと誰しも応援したくなるはずです。
ヒロインの篠原さんはもちろん、脇を固める人々もみんな魅力的。
それぞれにキャラが立っており、どこかに実在するんじゃないかと思えるほど血の通った人間模様が描かれていきます。
篠原さんを取り巻くさまざまな出来事は、後半、一気につながり始めます。
怒涛のごとき伏線回収が見事で、それに伴ってストーリーも大変な盛り上がりを見せます。
アッキーの決意と覚悟に、何度スマホ画面が滲んだか分かりません。
物語の冒頭で、五万円握りしめて童貞を卒業しようとしたアッキー。
それがどうでしょう。こんなカッコいい男、なかなかいませんよ。
若人たちのドラマチックな成長物語です。全力でおすすめします!
現代社会が抱え、現代社会に必要とされる問題。カネ。
未成年、とりわけ学生は、勉学が本業である。だからこそ、様々な法律や慣習で保護されている。
しかし、全ての未成年がそうして貰えるのではない。
良くいわれることだが、日本なる社会は、一度『脱線』した者に……自責他責その他の事情などお構いなく……冷酷この上ない。
主人公は、あくまで当節の高校生に基づいた言動のみを示しつつ、そんな風潮にささやかな風穴を開けつつある。まことに心細く、はかなくすらあるが、だからこそ応援せずにはいられない。
作中でも、主人公は良き(場合によっては悪しき)理解者にも恵まれ、どうにか歩み続けてはいるようだ。しかし、徹頭徹尾危なっかしい。
一人でも多くの読者が、彼と彼女に声援を送ることを願ってやまない。
必読本作。
5万円があったら、好きなスニーカー買って、ちょっといいランチ食べて、古本大人買いして、ポテチをかたわらに読書する! とか思うんですが。
——アッキーは5万円で〇〇〇を買いました。
( ゚Д゚)!!!
大丈夫です、セルフレイティングはたぶん大丈夫です(いや、全く大丈夫だってば!)
中学のときのクラスメイトの篠原さんと偶然にも再会してしまったアッキーは彼女の置かれている状況を知り、どうしても関わらずにはいられなくなります。
さばさばとして魅力的な彼女はじつは問題を抱えていて、それを見過ごせずにはいられなくなるんですね、アッキーは。
彼女を助けるためになにが出来るのか、裏に隠れているのは社会問題かなと思います。
真剣に人が人を思う時、相手のために出来ることはなんなのか。彼の愛ある行動をみんなで見守りませんか?
エゴっていってるけどそれだけじゃないような気もするなって。
変な煽り方しましたけど、すごく真面目でコミカルなお話です。青春そのもの。
さてさて、物語はどうなってゆくのか——