「相手を必ず眠らせる」チートスキルを持つヒロイン・モニカ。彼女の職業は「ベビーシッター」。子供たちへの深い愛情と、内に秘めた強さのギャップに引き込まれるストーリーがコメディタッチで描かれた作品です。シリアスな展開や感動的な場面も明るい雰囲気に支えられ、重くなりすぎずに心に響きます。この絶妙なバランス感覚が、読者を飽きさせず、物語の世界へと引き込み続けます。
モニカが元気いっぱいの子どもたちに振り回されつつ、そのチートスキル《アブソリュート・スリープ》で優しく寝かしつける日常風景には、とても心が和みます。子どもたちの無邪気ないたずらやかくれんぼ、保護者とのやりとりなど、ほのぼのとしたエピソードが満載です。この穏やかな日常風景が、後に描かれる非日常との対比を際立たせています。
街に迫る脅威。モニカは「眠らせ姫」として、モンスターや強敵との戦いに身を投じますが、ここでのバトル描写もまた独特です。ボスモンスターを一瞬で眠りの底へ誘うモニカのスキルは圧倒的。ただしその力は敵味方の区別なく作用するため、シリアスなはずの戦闘シーンにもフフッと笑えるシーンが散りばめられています。もちろん手に汗握る緊迫した戦いや、仲間との絆が試される場面もあり、ファンタジー冒険譚としてもしっかりと楽しめます。
温かい日常とスリリングなバトルの融合。モニカが戦う理由は、魔王を倒して世界を救ったり、勇者として名声を得るためではありません。ただ愛する子どもたちが安らかに眠れる平和な日常を守りたい、その一心です。最強の力を持ちながらも、それを振りかざすのではなく、大切なものを守るために使う。日常パートで描かれる優しさがあるからこそ、バトルパートでの彼女の決意や仲間との絆がより一層輝いて見えるのです。
粗野に見えて仲間思いの戦士ヴラド、知的で包容力のある魔導士エマ、見た目は幼いけれど天才的な才能を持つルティ。彼ら個性豊かな仲間たちとの出会いと交流が、物語を彩ります。最初はぎこちなかった関係が、共に困難を乗り越える中で信頼と友情へと変わっていく様子は、読んでいて応援したくなります。それぞれのキャラクターが抱える背景や成長も丁寧に描かれており、彼らに共感できます。
異世界チートものなのに、どこか懐かしく心が温まる、これはそんな不思議な魅力を持った作品です。最強の力と最高の優しさを併せ持つ少女の物語は、読み終えた後、きっとあなたの心にも穏やかな眠りをもたらしてくれるでしょう。
ベビーシッターのモニカさんは【眠らせる魔法】を武器にワンパク幼児達のお世話をしています。まさに天職。充実した毎日を過ごしています。
しかしお昼寝の邪魔をするモンスターの声が聞こえてくる。幼児が起きるとさあ大変。重い腰を上げて向かった先は王国ギルドをこてんぱんにしているダークドラゴン。
なんと彼女は王国で話題沸騰中、正体不明の【眠らせ姫】でした。
正体を隠し忘れてしまったため、【眠らせ姫】のことがバレてしまったモニカ。
黙っている代わりにパーティに加わることになりました。
果たして【眠らせ姫】の力はどこまでモンスターに通用するのか。
一癖ありそうなパーティメンバーと共に【眠らせ姫】のパレードが始まります。
ドキドキワクワクが詰め込まれた、優しい雰囲気が伝わってくる物語はいかがでしょうか。
特別なスキルを有する主人公が、実力者ですら苦戦するモンスターたち相手に圧倒していく異世界ファンタジー作品です。
主人公はベビーシッターとして働く少女。自分の仕事を天職と言い切っており、言葉負けしないほどの子供愛をもっています。
そんな彼女の目下の悩みは、子どもたちの安眠を妨げるモンスターの侵攻。
冒険者ギルドの構成員たちの打ち漏らしによって、たびたび街は騒ぎとなってしまっています。
子どもたちの健やかな成長のため、主人公は人知れずモンスターに挑みます。
彼女が有するスキルは、あらゆる生物を無差別に眠らせる力。
誰にも気取られず、モンスター退治の一翼を担う彼女の生活は果たして平穏のままに進むのか。
ぜひ読んでみてください。