名前のないその感情に愛を込めて

切なくて印象に残る話でした。
面白かったです！

　幼いあずさは夏の日の山奥で、不思議な少年・雪光と出会います。彼の言葉や佇まい、そして何かを秘めた眼差しが、彼女の記憶に深く刻まれました。そして大人になったある日、彼女は偶然にも再びその地を訪れることになります。しかし、そこにはただの懐かしさではなく、長い時を超えて絡み合う「運命」が待っていました。

　現実と幻想の境界を曖昧にしながら投げかけられる 「人は過去をどこまで抱えて生きるのか」「運命は変えられるのか」 という問い。ヒロイン・あずさの葛藤が読者の心に深く響き、読者は彼女が歩む道を追体験します。雪光の存在が物語に幻想的な色を加え、不思議な世界へと誘われるのです。

　美しく繊細な筆致…続きを読む

描かれる人物像が明確で、すごく分かりやすく作品に入っていけました。

今VS過去、自由VS敷かれたレール、といった対比構造も見事だと思います。

地の文での説明も、情報量が多い割に読みやすくて、各登場人物たちの置かれている状況、心情を端的に理解することができました。

自分でも執筆をする身として、登場人物を二人以上にすると途端に書くのが難しくなるのですが、本作においては多くの登場人物が出てくるにもかかわらず、各人物の像がぼやけることなく描かれており、非常に参考になりました。

細やかで複雑な人間関係、神秘的な設定が見どころです！
読めばきっと「何が起こっているのだろう？」、「こんなことある！？」と思うこと間違いなしです！
是非どんな結末になるのか読んでみることをお勧めします！

一話を読んで、
あ、これは一気読みしたい作品だなと思いました。

世界観が好きだからです。
人間模様も丁寧に描かれています。

けれども結局話の続きが気になって、更新されるたびに我慢できず読んでしまいました。


どっぷりと物語に浸かりたいので、
もう一度読み直そうと思います。


雨音が優しく響くような読後感で、
私は好きな作品です。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（256文字）