始めに、本作はガン◯ム・シリーズのパロディ、オマージュが多数収められています。むしろ、それがメインだと言っても良いかもしれません。
そこに否がある人には向かないであろうと言う点は最初に申し述べておきたいと思います。
さて、そんなオマージュてんこ盛りの作品ですが、そこに感じるのは確かにオマージュ元への『愛』であり、『好き』であると読者に強く感じさせます。シリーズのあちこちからファンならクスリとする様な場面が引用され、作品の各所に散りばめられています。
ですがこの作品の凄い点は、『好き』を好きなだけ詰め込んだにも関わらず、それらを破綻無く繋ぎ合わせる世界設定にストーリー展開と構成力、更にはオマージュで有ると分かっていても尚、読者を引き込み夢中で読ませてしまう文章力にあると思います。
「クッソ、気がつけば夢中で読んじまったw」そんな気分になる事請け合いです。
「書籍化クソ喰らえ」とでも言わんばかりの(作者様がどうお考えなのかは分かりませんが)、『好き』をこれでもかと詰め込んだ作品はWeb小説でなければ成立しないであろう新しい小説のカタチなのかもしれません。
皆さんも是非体験してみてはいかがでしょうか。