概要
ラストで俺を殺すの、やめてくれないかな。
突如現れた謎の男。ひろしが書くシナリオの主人公 白鳥翔を名乗り、結末の変更を要求してくる。やがてシナリオ通りのことが起こり、作者と登場人物の立場が逆転し・・・
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!限界の先へ
白鳥翔は、才能に恵まれていながら、人とうまく関われない青年です。
仲間から離れ、恋人にも去られ、病を抱えながらも、それでも走ることをやめません。
読ませていただいて、「どうしてここまで追い込まれてしまうのだろう」と感じる場面が何度もありました。
けれど、その不器用さや弱さがとても丁寧に描かれていて、人としての実在感が強く残ります。
ときには苛立ちを覚える瞬間さえありましたが、それも含めて“きれいごとではない人間”かなってイメージでした。
最後の箱根駅伝の場面(私が好きなのはシーン182と185)は本当に印象的でした。
もう体は限界なのに、それでも前へ進もうとする姿を、ただ見守るしかありま…続きを読む