全話読ませていただきましたので、レビューを書かせていただきます。
この短編集は――異世界を敬遠してきた人はもちろん、冒険譚を読み尽くした猛者も、長編小説派の人も、そしてただ笑いたい人も……幅広い読者が楽しめる作品集です。
一度でもI∀先生の作品を読まれた方ならお分かりいただけると思いますが、知識豊富な作者だからこそ描ける、ひとひねり効いた切り口。
王道を知っているからこそ裏をかけるし、テンプレをいじりつつも、その世界観に愛を感じる。
読んでいて「馬鹿馬鹿しいのに妙に納得する」瞬間が何度も訪れます。
一話完結の短編なので、重厚な長編を読んだあとに気持ちをほぐす「箸休め」としてもぴったり(実際に私は箸休めで読ませていただきました)。
エピソードの中から気になるタイトルを選んで読むのも良し!
あ、でも読み始めた人は最終回まで全部面白かったので、ぜひ最後まで読んでほしいです!!
気軽に笑えて、時には「そう来たか」と唸らされる――そんな魅力が詰まっています。
異世界ファンタジーが嫌いな人も、まずは一話、お試しあれ。
こんにちは。企画者のあんごらです。今回は本企画にご参加いただきありがとうございました!!
キャッチコピーに惹かれ、つい読んでみたのですがいくつか評価すべき点とかもありますのでお話ししていきますね。今回評価すべき点が2つ、改善すべき点が2つありました。
まず、評価すべき点です。
1つ目は、1話完結なためサクッと読みやすかった点!!
まずはここが良かったと思いますね。前の作者さんにもお伝えしたのですが、異世界ものの小説は大抵のものが延々と長く書きがちなものです。ですがこの作品はサクッと読めるように設計されているからこそ、異世界小説が読みたい!!でも、時間がない!!と言う人にお勧めしたい作品です。
では、この作品と他の短文小説とは何が違うのでしょうか?
それは、「1話完結型」なのです。私も他の作品も読むのですがこの作品は全てが1話で完結するから、あらかじめ終了するオチが確証されていると言うことなのです。言い換えれば、4コマ漫画みたいなもの。すごいことですよね。そして、作品ごとに違う視点やストーリーがあるから、「次はどのお話なのかな?」とワクワクしてしまいます。
次は、1話完結型だからこそ異世界に対しての思想や考え方が違っていることに対してのワクワク感が楽しめることと言う点!!
私はよく、ファンタジー系コメディストーリーを読むのが大好きなのですが読みすぎたせいでの疲労感がたちまちあるのです。(言い換えれば、食べ過ぎによる気持ち悪さみたいな感じです。)主人公は似たパターンで、似た事件が起き、似たエンドロールで終わる....。
ですが、この作品はその疲労感を軽減してくれるような感覚がありました。先ほど申した通り、全く新しい世界というわけではないのですが、「こういう視点があるからこそ、こういう展開があるかもしれない」「いや、こんな展開だったんだぁ」展開に対して驚きと笑いがあり、楽しませてくれる感じがありました。
それでは、改善してほしい点もあるのでそれを手短にわかりやすくお伝えしますね。
今回は、他の作者さんにも行なっていることなのですが、読みやすさ調査も行なっています。
まず1つ目は、物語の構成をもう少し見直してほしいということ。読んでみて思ったのですが、ストーリーの流れがよくわからない点がありました。多分、その都度思い出した時に書いている、いわゆる「走り出したら止まれない車」みたいな感じで書いたのでしょう。これでは、読者にはうまく自分のストーリーが伝わらないと思います。一回、ストーリーを描く前に起承転結をしっかり考えると面白いものが生まれてきそうです。紙に起承転結や人物、性格、世界観とかを書いてみると、意外とアイデアが生まれ出して楽しいと思います。自分も、ストーリーを描く前にコピー用紙やスマホのメモアプリを使って書いていますよ。
2つ目は、執筆する際において客観的に描くこととしっかりと主人公たちの心情や作中における世界観の情景を描くことをお勧めします。読んでみて、なんとなく「雰囲気」だけで物語が伝わってくるだけでした。何作品か他の作者さんの小説を読んでみることをお勧めします。その際、自分が書きたい演出方法(異世界ならバトルシーンや、友情シーン、悪役の表現)がどのようにリアルに描かれているか先ほどのコピー用紙やメモアプリ等を使って、真似して書いてみたらいいのでしょうか?技術は真似してもいいわけですし。
私は総合的に考えてみると、いい作品ができるかと思います。執筆頑張ってください!!遠くから応援しています!!