印象的だなあと思ったのは、世界観ですね。美しいです。美しいんですよ間違いなく。でも、どこか不穏……っていう不思議な感覚に陥ります。語り口は淡いのに、物語の中に散りばめられた『謎』とか『旅情』はすごく丁寧で。きっと作者様はとってもお時間を費やして、丁寧に書き上げられた作品なんじゃないかな、と感じました。(もし勘違いだったらすみません、というかその才能が欲しいです)総じて。穏やかで、けれど非常に強い引力を持つ、美しいファンタジー作品ですね。
そう、まるで、おとぎ話の様に綴られて行くお話に、ゾワリとする様な何とも言えない怖さを覚えます。
どんな話なんだろう…そう思いながら1話目を読みました。すると、どうでしょう。読みやすい文章に、どこか不穏さを感じさせるストーリー。なんかもうこのレビュー文自体、この作品の語り手に影響を受けてますね笑それはともかく、お話の構成が上手い。伏線も物語運びも丁寧。正直、Web小説だとは思えないくらいにクオリティが高いと感じました。他の作品にはない、独特の雰囲気がたまらないですね。ネタバレになってしまうので詳しく書けないのが悔しいですが、一度初めから読んでみてください。きっとあなたも、気付かぬうちにこの作品に取り込まれているはずです。
柔らかい読み口の幻想譚。ささやかで陰鬱なオムニバスは、上手いなぁ、と思いました・・・。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(54文字)
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