舞台は、厳格な校則と圧力に覆われた永清高等学校。
そこで始まる「七不思議」をめぐる出来事は、怪談ではなく、生徒たち自身が仕掛けた“物語”でした。
閉ざされた学校で起きる不穏な出来事は、気づけば読み手の心を静かに巻き込み、
「何が真実なのか」と問いかけてきます。
写真部、新聞部、文芸部――
それぞれの視点が重なり合い、物語は少しずつ大きなうねりへと育っていく。
文章は研ぎ澄まされているのに、どこか瑞々しい。
会話や仕掛けのひとつひとつに、
「創作することの意味」や「記憶に残す力」への眼差しが感じられ、
ページを閉じたあともしばらく余韻が胸に残りました。
この先どんな結末を迎えるのか、とても楽しみです。
応援しています。