戻ってこない弟 黎真
自殺したクラスメート 詩織と転入してきた双子の妹 詩音
学園ヒエラルキーのトップ 麗花 とその取り巻き
イジメの噂
イジメを隠匿したと言われる教師陣
呪いは本当にあるのか無いのか
呪いは詩織のものなのか
呪いの被害者はイジメ渦中の者だけではなく
弟のが学年では成績優秀者も狙われて?
両者の呪いは関連しているのか
謎ばかりが交差する
この状況でもちょっと能天気な主人公陽葵とブレない迷探偵ヒカリ。
幼馴染のイケメンイケボで成績優秀な璃人、自称陰陽師の智也が紐解く真実とは?
学園を彩る様々な花が影響を請け合い、狂い咲く時
もしかしたら突破口が開かれる?
学園という小さな箱庭で渦巻く人間模様
一番怖いのもまた人間なのかも知れません
秋の夜長 ちょっとブルっと震えてみませんか?
本作は、ホラーでもありミステリー。
群像劇です。あらゆる思惑が交錯して、不可解な事件が巻き起こります。
いじめで自殺した幽霊が出るというウワサの学校が舞台で、いじめは隠蔽されています。学校も警察も知らんぷり。
ところが双子の妹が転校してきて、詩を詠み上げていくのです。
姉の死を忘れさせないために。生前の姉が書いた詩を。
学校では、生徒たちが謎の体調不良に陥ります。
ヒエラルキーの頂点グループも、次々と学校を欠席します。
これは呪いか? はたまた毒か?
ヒロインの陽葵の弟とも、テスト前だというのに、家にも帰っていない状態。学校でも姿を見ていない。
奇怪です。詠み上げられる詩は妖しく美しく、物語を赤く彩ります。
登場人物にも深みがあり、それぞれの事情を抱えています。
読みはじめたら、雰囲気にのまれること間違いなし。呪いの真相が気になります。
群像劇が好きならオススメです。一読を!
昨日から家に帰って来ていない、一つ年下の弟・黎真のことが心配な高校三年生の陽葵。
彼女が通う学園内も、呪いだと噂される生徒たちの体調不良、試験問題の盗難など、不穏な事件が続出しています。
学園内の事件に黎真が巻き込まれているのではないかと心配した陽葵は、友人たちと一緒に黎真を探そうとするのですが……
いじめによって命を絶ってしまったともいわれている雨宮詩織、その復讐のために転校してきたらしい双子の妹・詩音、何か事情がありそうな幼馴染など、読み進めるほどに一人一人が何かを隠していそうでつい疑ってしまいましたが、次第にそれぞれが抱える事情が浮かび上がってきます。
恐ろしくて背筋の凍るようなシーンもありましたが、時々挟まれる恋模様や、主人公の純粋な明るさ、優しさが癒しでした。
先の全く読めないホラーミステリー、皆様もぜひどうぞ!