すっごくおもしろかったです...!
ポーラの生粋のお嬢様キャラとも違う俗っぽさが小気味良くて、読み進めているうちにどんどん癖になっていきました。脇を固める子達もそれぞれ個性に富んでいて、軽妙な友達同士の掛け合いはそれこそ絵面がありありと脳裏に浮かんでくるかのようで。キャラクターの濃さのわりにスラスラと、読むのが遅い自分にも頭にスッと入ってくる感じが読み易かった。
ミステリーとしては、論理を緻密に積み上げていくというよりも雰囲気の中で立ち上がった謎にポーラを通して読者も巻き込まれていくような没入感が良かったです。それでいて、まったく本筋とは関係ないような描写も実は後々になって事件に絡んでくるような、そういうさりげない情報が随所に散りばめられていて、ミステリーのトリックそのものよりも細かな伏線の多さに感心を覚えがちな私には凄く刺さりました。次回作もたのしみにしています...!