アンナの魔法よろず屋🔮

裏通りの魔道具屋に店を構えるアンナは、老婆の姿を借りているものの、その正体は……？
彼女のもとには、お客様が持ち込む神器級の品、古のアーティファクト、曰く付きの魔道具など、常識外れの代物ばかりが集まってきます。
鑑定だけでは終わらず、その魔道具にまつわる謎解きの要素まであるのです。

このあらすじだけでも、読者の興味を十分に刺激します。

「アンナはなぜ姿を偽るのか」
「次はどんな魔法の品が持ち込まれるのか」
「目の前の客は信用すべき相手か、それとも何かを秘めているのか」

読者は自然と勘繰り、想像し、先を読みたくなるでしょう。

「好奇心は猫を殺す」という少々物騒な言葉がありますが、好奇心…続きを読む

古い魔道具品店の雰囲気が肌で感じられるような作品です。持ち込まれる物も持ってくる者も一癖も二癖もあったり…
鑑定する方も年齢詐称の老婆。うん、一癖あります。
個人的には大好きな雰囲気の作品なので応援させていただきます！

『アンナの魔法よろず屋』
灰都の裏通りにある寂れた魔道具店だ。

店を守る主の名は、「アンナ」。うら若き乙女である。

だが、彼女が本当に守っているのは祖母の名声――すなわち「老婆のアンナ」の名前なのだ。

「まだ年若い娘に魔道具の真贋が見抜けるものか」
「頼りない」
「かつての老婆アンナならともかく」

決断した彼女の仕事は早かった。
魔道具を使い、祖母の姿に瓜二つ。
昼は「老婆のアンナ」として客を迎え、夜は「若きアンナ」として過ごす二重生活だ。

そんな折、彼女の下を1人の剣士が訪れた。
彼の名はルーカス。年不相応に落ち着きはらっている。

「鑑定をお願いしたいが」

ルーカスの動きが一…続きを読む

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（133文字）