このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(263文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(14文字)
戦時下の遺品整理という乾いた日常のなかで、ふと紛れ込む一枚の写真と、一双の白い手袋。そこに縫い込まれた言葉が、失われたはずの時間をそっと呼び起こしていきます。語られない部分が多いのに、不思議と情景が立ち上がり、誰のものとも断言できない“想いの行き先”が胸に静かに残る。登場人物たちの心が触れたかもしれない、その一瞬の温度だけが、煙のように後を引きます。あの空は、何を見ていたのだろう。
何回も読み返して理解できました。とても面白かったです!細かいヒントが散りばめられているのがすごい!
終戦間際の日本。若い命がたくさん散りました。彼らの死は、とても痛ましいものです。しかし、それを悲惨なものと捉えたくない。そんな思いが溢れる掌編です。
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