東京郊外に転校してきた高校生・イチカを襲う謎の「耳鳴り」。その正体は、武蔵野の伝承に伝わる霊体生物「ヒトリボッチ」の鳴き声だった。
放置すれば巨人ダイダラボッチとなり天災を引き起こすそれを、特殊能力を持つ「影の公務員」たちが秘密裏に討伐している。スカウトされたイチカは、妹の学費のため、空飛ぶ巨大マンタとの初戦闘へ。
日本神話×異能バトル×地方公務という独自の世界観が新鮮。主人公の能力が「帯電体質」という身近な設定から始まり、雲上での放電バトルへ発展する展開が爽快!
「妹のため」というシンプルな動機で戦いに身を投じる主人公の覚悟が、短編ながらしっかり伝わる一作。続きが読みたくなる。