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古水事件訴訟原告第6準備書面   [八幡老人会野焼き事件]  

平成17年(ワ)第58号  飼犬撤去請求事件
平成17年(ワ)第261号 損害賠償請求事件
平成17年(ワ)第534号 損害賠償請求事件
本訴原告(反訴被告)  ○○○○
本訴被告(反訴原告)  ○○○○
被 告  ○○○○
同    ○○○○
同    ○○○○
同    ○○○○

                第 6 準 備 書 面

                          平成18年4月26日
                 本訴原告(反訴被告)  ○○○○

さいたま地方裁判所川越支部
ロB係御中

【目次】
第1章 本準備書面の目的と性格
第2章 本件地域の地域特性
第3章 被告K.Mによるレクレーション広場における野外焼却の実態
第1 広場におけるゲートボール
第2 広場内ドラム缶焼却の開始
第3 広場内ドラム缶焼却用の廃材供給活動
第4 広場内ドラム缶焼却の実態
第5 原告の被害態様
第4章 広場内野外焼却と被告M宅の家庭ごみ焼却との関連

【別紙】
別紙「甲38号証収録内容説明書」
別紙「ビデオ撮影地点の図示」
別紙「請求の趣旨の訂正」

第1章 本準備書面の目的と性格
 (本訴)原告(反訴被告。以下、「原告」という。)は、本準備書面において、被告K.Mが、訴状添付の別紙住宅地図記載「グラウンド 八幡一丁目レクリエーション施設」(公図謄本上の所在地は、八幡一丁目160-9。原告居住地西側。以下、「レクレーション広場」または「広場」という。)において強行している野外焼却について、事実関係を述べ、甲38号証(証拠撮影ビデオテープ)及びその他の説明資料等に関して補充説明を行い、上記焼却行為の実態を明らかにする。

第2章 本件地域の地域特性
 本件地域の地域的特性については、本訴原告提出の第5準備書面(平成17年12月7日付け)において詳述した通りである。本件地域は、人口約10万人を擁する中規模都市の中心地域に位置しており、郊外の良好な都市型住環境が形成されている。
 以下、その地域状況について、箇条書きで確認、補充する。
  ①用途地域規制、騒音に係る環境基準は、534号事件の訴状第1部第2章第3節記載の通りであり、被告らも同事件答弁書において認めている。
  ②周囲一帯は、人家が軒を並べる都市型住宅街である。
  ③原告居住地、被告Huru居住地及び被告M居住地は、ともに公道Aに接面している。
  ④ 公道Aの幅員は、約4メートル。車線なし。砂利道。地域の生活路として沿道居住者以外の者も利用しており、少なくとも平均20分から30分に1回程度の通行量がある。
  ⑤ 公道Bの幅員は、公道Aと同じく約4メートル。車線なし。舗装道路。公道Aに比べると通行量は多く、少なくとも平均30分間に5、6回程度の通行量はある(住宅街の生活路であるから、季節、気候天候、小中学校の長期休暇期間等によって、ある程度の差は生じる。)。千代田小学校、坂戸中学校、千代田中学校の登下校時間帯には、通学生徒が通りかかる。
  ⑥ 公道Cの幅員は、約7メートル。2車線。
  ⑦ 公道A沿道の居宅は13軒あり、居住者数は、被告ら2軒を除くと、合わせて24人である。同沿道南側居宅から戸別に構成人数を示すと、W宅5人、Taki宅4人、Haya宅2人、Tama宅2人、原告宅1人、A宅1人、Kawa宅は長期出張で留守(4人家族)、O宅2人、Kaga宅3人、Namu宅2人、Taji宅2人である。
  ⑧ 本件地域(坂戸市八幡1丁目)は、毎年、坂戸市環境衛生推進地区指定要綱(甲39)に基づき、「環境衛生推進地区」に指定されている。レクレーション広場出入り口(同広場北端)脇の掲示では、「平成16年度」と記載されているが(甲38)、平成17年度においても、引き続き同地区に指定されている(平成17年6月、坂戸市役所生活環境課職員が、原告宅を訪問した際に伺った。)。
 同要綱は昭和時代に制定された古いものであり(証拠説明書の甲40備考参照)、同広場周辺地区が20年以上前に都市型住宅街を形成していたことを考えると、被告Mが肩書住所地へ越して来た平成2年以前から、本件地域は同地区に指定されていたものと思われる。なお、八幡1丁目の周辺地区の道路沿いにも、上記掲示が設置されている。

第3章 被告K.Mによるレクレーション広場における野外焼却の実態
 本章では、被告K.Mがレクレーション広場内で毎週定期的に行っているドラム缶焼却に関し、その事実関係(要件事実及び重要な間接事実)を述べる。
第1 広場におけるゲートボール
 原告宅西隣に位置するレクレーション広場は、坂戸市の管理する都市公園である(甲38)。
 平成2年、M一家が534号事件訴状記載の肩書住所地へ転居して来ると、被告K.Mは、八幡1丁目居住の他の住人ら(10数人。以下、「仲間たち」という。)とともに、同広場において、ゲートボールの練習を行い始めた。
 被告K.Mは、上記ゲートボールの練習を、その仲間たちと、毎週火曜日、木曜日、土曜日は定期的に行い、月曜日、水曜日は不定期に行っている。祝日も行う。ゲートボールのプレー開始時間は、朝8時すぎであり、午前10時から10時半頃に休憩をとり、10時半ころから11時半ころにかけて、プレーを再開する。
 ゲートボールのプレーは、同広場中央部設置のゲートボール用コートで行い、休憩は、同広場中央部の西側に設置されるトタン製の掘っ立て小屋の脇に並べられたベンチとテーブルを利用する。休憩時間には、飲食、飲酒、喫煙等が行われる。午前11時半頃にゲートボールのプレー終了後、被告K.Mとその仲間たちが、上記ベンチとテーブルでいっしょに昼食をとることもある。
 被告K.Mは、同広場において、朝7時半ころから、ゲートボールの準備作業を始める。日の出時刻の早い時期には、朝6時半頃に来て、コート上にゲートを打ち付ける作業を始めることもある。
 被告K.Mは、同広場設置の上記掘っ立て小屋を管理しており、ゲートボールの準備、プレーなども、被告K.Mが率先して行っており、ゲートボールの仲間内においてリーダー的役割を担っている。
 同広場においては、毎年5月及び10月、坂戸市主催地区対抗ゲートボール大会が開催されており、市内各地区のゲートボールクラブが一堂に会してトーナメント形式の競技を行う。毎年、同広場において同大会が開催されているのは、同広場が坂戸市の中心地域に位置しており、坂戸市役所から最も近い位置にあるゲートボール広場であるからであろう。
 坂戸市及び隣接の鶴ヶ島市には、市内各所にゲートボール広場のような公園が設けられており、周囲に田畑の広がる地区にも設置されている。本件地域の隣である千代田地区のクラブは、稲荷久保公園のソフトボール用グラウンドを利用している。そのいずれも、都市公園法及び埼玉県都市公園条例等に基づき設置された通常の広場、公園であり、地面に柱を杭で固定し、ゲートボール専用コートに仕立て上げられているのは、レクレーション広場が唯一である(無論、掘っ立て小屋の設置、その無断改築、廃棄物投棄、野焼きなどは、市内外の他の全ての広場・公園において見かけることがない。)。
 上記ゲートボール大会には、坂戸市長、同市議会議員らが、開会式の挨拶などに訪れる。
 また、毎年8月には、同広場において、八幡町内会主催(実際に切り盛りしているのは、老人会である)の盆踊り大会が開催されており、被告K.Mは、同町内会の実力者として、同盆踊り大会の準備、運営等に取り組んでいる。同盆踊り大会においても、坂戸市長、同市議会議員、その他、同市の有力者らしき人物などが、開会の挨拶などに訪れる。

第2 広場内ドラム缶焼却の開始
 被告K.Mは、平成2年以降、同広場において、仲間たちと、年間を通じて、ゲートボールの練習を行っており、冬季期間中も、同じく、週3回から5回、行っている。
 被告K.Mは、平成2年の冬から、毎年冬季期間中において、その仲間等と、同ゲートボールの準備作業、プレー、休憩、昼食等をする際、自ら及び仲間たちが暖をとれるよう、早朝から昼にかけて、上記掘っ立て小屋の脇にドラム缶を置き、廃材等を入れて焼却するようになった。

第3 広場内ドラム缶焼却用の廃材供給活動
 前項記載のドラム缶焼却は、毎週3回から5回、例年11月から翌年3月にかけての約5ヶ月間にわたり行われるため、その焼却用木材が大量に必要とされる。
 そこで、被告K.Mは、自己所有の大型ワゴン車(被告Ma.M住居前の駐車スペースに置かれており、被告K.Mが、被告Mi.Mと、またはM家そろって外出する際には、同ワゴン車を被告K.Mが運転して出かける。被告K.Mは、他にシルバーのセダンも所有し、運転しており、およそ週3、4回は自動車で外出している。)で坂戸市内外を回り、解体家屋現場などで廃材を漁り、同広場内へ運搬する。
 被告K.Mは、上記廃材を同広場北西の隅(水飲み場付近)へ搬入して留置し、後日、仲間たちとともに、小型電動ノコギリ(チェーンソー)を用いて上記廃材を切断し、あるいは切断することなくそのまま、上記掘っ立て小屋の脇(南側)へ運び、それらにトタンやブルーシートを被せて蔵置している。

第4 広場内ドラム缶焼却の実態
 被告K.Mは、11月から翌年3月にかけて、同広場においてゲートボールを行う際、前項記載の方法で集めた廃材を、同じく被告K.Mが自宅から運び込んだドラム缶の中へ投入して焼却する(甲38)。
 被告K.Mは、上記ドラム缶内に、約50センチメートルから2メートル前後の廃材を無造作に詰め込み、燃やし尽くす。ドラム缶からは、火炎が乱舞し、その高さは、およそ160センチメートルから180センチメートルまでに至る。また、白煙と黒煙が入り混じって大量に排出し、周囲一帯に悪臭が押し寄せる(甲38)。
 被告K.Mが上記ドラム缶内へ投入して焼却する廃棄物は廃材のみにとどまらず、休憩時間や昼食時などに被告K.Mらが飲食した食べ物などの包装物、ビールやジュースの空き缶、酒の瓶、カイロ、新聞紙、マスク、電気コードや釘などの廃材附着物、タバコの吸殻など、様々な廃棄物を無差別に投げ込んで燃やしている(甲38)。
 被告K.Mは、昼になってゲートボールのプレーを終えると、廃材等を燃やしたドラム缶を、掘っ立て小屋の脇、または同広場南端に設置される遊具付近で引っくり返し、燃え殻を投棄する(甲38)。
 また、被告K.Mらは、ドラム缶で廃材等を焼却中、ドラム缶から丸めた新聞紙へ火を移し、その火を同広場の地表に放って草木、空き缶その他のゴミを燃やすという、暴挙も敢行している(甲38)。
 このため、上記掘っ立て小屋から公園南端(原告居住地の方向)にかけて、常時、上記焼却による燃え殻などが散乱している状態が続いている(甲38)。

第5 原告の被害態様
 原告居住地は、上記ドラム缶焼却位置から南東約30メートルの位置に立地している(原告居住地から見ると、焼却位置が北西に位置する。)。原告住居の西側及び北側には、1階に居間、風呂、洗面所、便所があり、合わせて窓が4つ、2階には、居室が1室あり、窓が1つある。
 原告居住地は、レクレーションレーショ広場より1メートルほど高い位置に立地している。
 これらのため、被告K.Mが同広場において上記焼却を行っている間、原告居住地は、その排煙、悪臭、飛灰の直撃を受けており、原告住居の上記5つの窓を自由に開けることができない。
 さらに、上記焼却中以外においても、掘っ立て小屋周囲に散乱する木炭、残灰等から発生する飛灰の流入に常時さらされており、これを防護する手段もない。

第4章 広場内野外焼却と被告M宅の家庭ごみ焼却との関連
 被告K.Mは、冬季期間中、レクレーション広場においてゲートボールとドラム缶焼却をを行う日には、昼にゲートボールを終えて帰宅した後、被告M一家の排出する家庭ゴミ焼却を本件畑において行う。
 坂戸市の冬季期間中の風向きは、深夜は無風状態が多く、早朝から昼にかけては北西の風、昼から夕方にかけては風向きが変化して東風の吹くことが多い。
 レクレーション広場は原告居住地の西側に位置するため、同所における野外焼却の排煙、飛灰、悪臭は、北西の風にのって原告居住地へ到達する。そして、被告M家は、原告居住地の東側に位置するため、上記家庭ゴミ焼却による排煙等は、東風にのって原告居住地へ流入する。いずれの焼却においても、無風状態においては、周辺一帯に排煙、悪臭等が滞留する。
 このため、被告K.Mがレクレーション広場においてドラム缶焼却を行い、帰宅して昼食後、本件畑においてさらに家庭ごみ焼却を行う日には、原告居住地は、終日、それら各焼却行為による排煙、悪臭等の流入にさらされることになる(甲40)。
 原告居住地は、被告K.Mの野外焼却行為による排煙等の流入に東西両面からさらされているのであり、この被害実態が、平成2年以降、15年間以上続いている。
 これにより、原告居住地の良好な生活環境が害され、原告は、自宅の窓を自由に開けて換気をすることさえままならないのであり、日常的、恒常的に精神的脅威、不安にさらされている。
 かように、被告K.Mによるレクレーション広場における野外焼却行為の実態は明白であり、上記行為に伴う危害が今後も継続するのであるから、原告は、被告K.Mに対し、人格権の一種としての平穏生活権・環境プライバシー権(憲法13条、民法709条)、不動産所有権及び債務不履行等に基づき、被告K.Mらのレクレーション広場における上記焼却行為の差止を求める次第である。
                                        以上

【備考】
 次回、原告第7準備書面において、被告M一家の家庭焼却の実態、原告の被害等について詳述し、これに関する撮影ビデオテープ、その収録内容説明書、陳述書、その他関連する書証等を提出したい。




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