カドカワ、出版事業が90%減益 国内で紙・電子など苦戦
KADOKAWAは12日、2026年3月期第3四半期(4-12月期)決算を発表し、売上高が2029億9100万円と前年同期比で1.7%減少した。営業利益は63億7700万円で59.7%減、四半期純利益は22億1100万円と70.0%の大幅減益となった。
同社グループは出版やIP(作品)創出を起点に、アニメ・実写映像、ゲーム、Webサービス、教育・EdTechなどを展開し、IPの長期的な価値最大化とグローバル展開を掲げているが、主力分野での減収が全体の業績を押し下げた。
特に減益の影響が大きかったのが出版事業で、セグメント利益は6億2300万円と前年同期比90.2%減だった。
出版は国内減収、海外増収に
国内では1タイトル当たりの売上規模が小さくなったこと、電子書籍やライセンス収入も伸び悩んだことから減収だったが、海外では米国やアジアを中心に好調を維持し新設拠点の寄与もあって増収。売上高は1116億8100万円と横ばいだった。
利益面では「電子書籍部門における売上認識タイミング変更(前期比約-20億円)」や「1タイトル当たり売上規模縮小などによる限界利益の悪化」「人材投資増・新物流設備への投資増」などが押し下げ要因としてあげられた。
アニメ・実写映像事業は、初アニメ化作品の比率が高まり、1作品当たりの売上が減少したことなどが響き売上高は316億3200万円と16.6%減少、9億400万円の営業損失を計上した。
ゲーム事業では、フロム・ソフトウェアが発売した新作『ELDEN RING NIGHTREIGN』が国内外で好調だったものの、前期に好調だった『ELDEN RING SHADOW OF THE ERDTREE』や本編の反動減が大きく、売上高は233億8100万円と11.6%減少。セグメント利益も80億5000万円と7.0%減った。
一方、Webサービス事業は回復基調が鮮明となった。前年同期に大きな影響を受けたサイバー攻撃の反動に加え、「ニコニコ超会議2025」や「アニサマ」などのイベントが好調で、売上高は162億4900万円と21.5%増加した。ITインフラ費用の減少もあり、21億8700万円の営業利益を確保している。