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32歳男ニート 癌になる - 12/5
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32歳男ニート 癌になる  作者: 十三
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 今朝は寒い曇り


 昨夜、寝る前に少し深めに息を吸い込んだら肝臓付近に変に痛みが起きた

 浅い息なら何事もないようだけど、呼吸することが怖くなった

 もう末期なんじゃないかと急に恐怖感が襲う。涙があふれる

 死にたくないよ、泣き止むこともなく入眠したようだ

 幸い今朝は目覚めることができた

 次の診察は3日後

 はやくおれをらくにしてくれ


 とりあえずやるべきことを消化してみる

 雨は降っていなかったのでとりあえず消化器科へ

 駅に近く駐車場が狭いので自転車で向かう

 逆流性食道炎の時に処方された薬をもらう。吐き気が緩和されるといいな

 ワクチンはむしろ今のうちにやっておいた方がいいかもって話

 一度帰宅し、家に薬を置き、次は皮膚科へ

 こっちは駐車場が広いので車で行く

 天気があんまり良くないからか、いつもより患者が少ない。それを見越しての今日受診だけど、予想通り。消化器科より待たずに診てもらえた

 内科も診てる副院長だったからか、結構親身に話を聞いてもらえた気がする

 午前の診療の最後の方だったから、他の患者をあんまり気にしないで話してたのもあるかも

 いつもの薬をいつも通り多めに貰い帰宅

 どちらの医師も大丈夫って言葉は口にしなかったな。まぁそうよね。


 帰宅後、さっそくコロナワクチン接種を予約することに

 明日、オミクロン株(BA.4/5)対応ファイザーを接種予定

 家から少し遠いけど、役所からはそこそこ近い会場。限度額適用認定証の申請ついでにこなせるかな

 副反応に一抹の不安はあるけど、それは癌を患っていなくても同じか


 早く木曜になれ

 この不安から解放してくれ

 右わき腹の変な疼痛は癌とは関係ないのかもしれないけど、どうにも不安が拭えない


 昨夜、不安で衝動的に遺言を書き残してみようと書いた文は、その時の熱を失った意識で読むととても稚拙で苦笑を伴ってしまう

 一応全文ここにさらしておこう

「ごめん

 親不孝者でごめん

 生き残れたら汚名返上したいけど多分無理

 皆俺の分まで長生きしてね」

 我ながら酷いものではあるけど、本心を端的に表すと今でもこうなる気がする

 ただ、ごめんって謝りたくはない気持ちもある

 こんな親不孝者でも家族として一緒に居てくれてありがとう、の方が表現が合ってるか?

 衝動的に書いた文章の添削を自分でやってさらすとか、今まで経験したことのない羞恥プレイだな

 汚名返上はどのような手段で行うのかは冷静になっても思い浮かばない

 そもそも汚名返上という言葉に違和感があるような?親不孝者という汚名を返上したかったという意味なら通じるか?

 遺言として書いてて「多分無理」ってなんぞや。昨夜時点での嘆き、嗚咽を言語化したやつだから気にしない方がいいか

 最後の文はそのままだな

「俺のことは気にせず」という言葉を入れてもいいかなと思ったけど、気にされたい気持ちは否定できないし、言われなくても時間が経つにつれて気にしなくなるとも思う

 俺の魂の救済とかを名目にした変な宗教とか詐欺とかには絶対引っかからないでほしいな

 死んで屍拾うものなし、は違うか

 死後の俺を案じてくれたであろう気持ちは嬉しいけど、現世で使ったお金が死んだ俺に何ら影響をもたらすことはない。俺のことを知りもしない人間が俺の死を利用してくることの方が腹立たしくなるし、恨みたくなる

 俺が死んでも家族の日常は続くんだし、そちらの方を優先してください。書くまでもない当たり前のことだよな。

 別に仏教を信じているわけじゃないけど、盆と彼岸のときに少し思い出してくれたら嬉しい

 そのくらいかな

 他のことはどうぞよしなに

 お世話をかけっぱなしでごめんね


 もし俺が妻子持ちの小金持ちだったら財産分与だとか面倒な話も考慮しなくちゃならないけど、ニートだからな。そこは気楽なもんよ

 銀行口座にいくらかはあるから暗証番号をどこかに書き残しておけば葬式代の足しになるか?もしくは猫の餌代。お金があって困ることは、そうないやろ


 死にたくはないし、自死という選択肢を取るつもりもない。自分なりに治療に対して真摯に真剣に取り組むつもりでもある

 でもやはり癌という大敵は現時点の医療では治せるとは言い切れないものであろう

 死という結果になる可能性は多分に存在する

 せいぜいあがいてみるけど、さてどうなることやら。神のみぞ知るってか?

 そもそも生あらば死あり、いつかは皆死ぬんだけどね

なんか最終回みたいな

おれのたたかいはまだつづく

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