Deprecated: The each() function is deprecated. This message will be suppressed on further calls in /home/zhenxiangba/zhenxiangba.com/public_html/phproxy-improved-master/index.php on line 456
【13万PV 感謝!】封神闘仙記 〜スキル無しで追放された俺、複数拳法と最強の仙術《封神拳》で無双中〜 - 第41撃:《告げられた真実》
[go: Go Back, main page]

表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

42/231

第41撃:《告げられた真実》

言葉を失った紫音と柚葉に、魔族の男は静かに口を開いた。

その声は低く、しかし揺らぎなく、二人の耳に重く届く。


「君たち召喚された者が、セレフィーネに何を吹き込まれたかは、おおよそ想像がつく。

――魔王軍が、魔族が、人間に仇をなす。あるいは世界を滅ぼそうとしている。そう教えられたのだろう」


紫音と柚葉は、無意識に目を見合わせ、ゆっくりと同時に頷いた。

その反応を見て、男は短く息を吐く。


「だろうな。だが、それは出鱈目だ……いや、まったくの嘘でもない。

黒炎公グラウザーン――あの男は、魔族こそが最も優れ、この世界を統べるにふさわしいと考えている。愚かな思想だ」


「ちょっと待ってくれ……何がなんだか、理解が追いつかない……」

紫音は額に手を当て、困惑を隠せない。

隣の柚葉も、唇をかすかに震わせながら、視線を宙に彷徨わせていた。


男は二人の様子を一瞥し、周囲を素早く見回す。

戦場の喧噪と血の匂い、飛び交う怒声と剣戟の音――それらを背に、彼は短く告げる。


「あまり説明に時間をかけられない。必要最低限だけだ」


そう言うや、男は二人を導き、戦禍から少し離れた小高い岩陰へと移動させた。

エルサリオンの兵からも死角となる、静かな空間。


「先ほども言った通り、時間も余裕もない。最低限だが、状況を説明しよう」


男の視線は真っ直ぐで、言葉の一つ一つが鋼のように硬い。


「今の魔王軍は、穏健派と過激派の二つの派閥に分かれている。

我々、魔王派は穏健派。黒炎公グラウザーン派は過激派だ。

穏健派は他種族との共存を望んでいる」


紫音と柚葉は、思わず息を呑み、その先を促すように黙って頷いた。


「驚いているな。君たち異世界からの来訪者は、魔族が共存を望むと言えば、大抵は信じられない顔をするものだ」


柚葉は視線を落とし、小さく答える。

「……ごめんなさい。確かに、私たちの認識では、魔族は人間に仇をなす存在というイメージが強いです……でも……」


彼女の脳裏に、先ほどの光景がよみがえる。

剣を握りながらも、戦いたくないと叫んでいた魔王軍の兵士たちの姿――。


男はそれを察したように、ゆっくりと言葉を継ぐ。

「確かに、はるか昔はそのような魔族も多かったらしい。だが、少なくとも千年前からは違う。他種族との共存共栄を望む者も多い」


「千年前から……?」紫音が聞き返す。

「ふむ、思わせぶりで済まない。だが最初に言った通り、今は余裕がない。必要最低限だけだ。

グラウザーン派は君たち召喚勇者を利用し、我々穏健派を疲弊させようとしている。

奴らにとって、我々は邪魔なのだ。君たちは……そのための道具として利用されている」


紫音と柚葉の胸中に、怒り、恐怖、悔しさ、そして言いようのない悲しみが渦巻く。

それらを押し殺し、紫音が問う。


「……その、セレフィーネって奴の支配を解除する方法は、ないのか?」


男は首を横に振った。

「一度ここまで深く洗脳されれば、セレフィーネ本人が望むか、あるいは死ぬしかない」


二人の表情に、絶望の色が濃く落ちる。

それでも男は、冷徹な現実を突きつける。


「君たちは逃げたまえ。なぜセレフィーネの洗脳が効かなかったのかは知らない。だが、次も無事とは限らない。

奴の魔眼はスキルに干渉し、洗脳を根付かせる。仮に魔眼で足りなくても、薬を使い、より深い支配をかける。

もし君たちがセレフィーネの手に落ちれば……我々は、君たちも討たねばならない。我々も生き残らねばならないのだ」


紫音も柚葉も、絶望の淵に沈まぬよう、必死に心を踏みとどまらせていた。

戦場の喧噪は遠く、しかし現実は容赦なく近づいてくる――。

ブックマーク、高評価ありがとうございます!

皆様に心よりの感謝を!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ