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王子と婚約?ただし、条件がありますわ。 - 36
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「お帰りなさいませ、ローズマリー様」


ジャックはローズマリーを迎えた。


「ジャック。話があるわ。このまま執務室まで来なさい。」


ローズマリーはジャックの方を見ずに、そう伝えた。


ジャックは言われた通り、ローズマリーの後ろをついて一緒に執務室まで同行する。


二人が執務室に入ると、遅れてアリアも入ってきて、アリアが執務室の扉の鍵を締めた。


「ジャック座りなさい。」


ローズマリーは執務室にあるソファに座るようジャックに指示をした。


「本題に入るわ。」


ジャックは一体何の話かわからなかった。


「ジャック、イザベラ・ノワールさんのことは知ってるわよね?」


ジャックは目を見開いた。


「会うのも構わないけれど、あの場所で毒を渡したり、物騒なこと言うのはやめたほうがいいわ。」


ローズマリーはにこりと笑った。


「……知っていたんですか?」


ジャックは気まずそうにローズマリーを見ると、先程までニコリと笑っていたローズマリーの顔が真剣な表情に変わっていた。


「当たり前でしょう?ジャック、貴方が私に復讐をするためにここに来たことも、我がクロフォード家の不正を探していたことも。そして7年前に国外追放した伯爵の嫡子ということも知っているわ。私が知らないとでも思っていたのかしら?」


ローズマリーは面接をした者を全員調べ上げていた。


「知っていたのならどうして?!」


「…雇ったのか?」


ジャックは頷いた。


「簡単よ。理由はどうあれ、貴方が1番真面目に働いてくれそうだったからよ?」


ジャックは呆然とした。


「不服なのかしら?それとも、私を殺し損ねたからかしら?」


ローズマリーはクスクスと笑った。


「…ちがっ!俺はっ…」


「毒を突き返したのだから、もう復讐するつもりはないのよね?だってクロフォード家は、不正もなければ家族としてもう壊れているから壊しようがないものね?」


ローズマリーは扇子を開き扇ぎだした。


「そこまで知っていて…俺をクビにしないんですか?」


「執事としての能力を買っているのよ?私に復讐するのなら、構わないわ。でも、楽しませてね?話はそれだけよ。もう行っていいわ。」


ローズマリーはアリアに扉の鍵を開けるように指示した。


「俺は…貴女を殺すつもりはありません。復讐は……わかりません。」


ジャックはローズマリーにそう告げたが、ローズマリーの紅い瞳は冷たくジャックを見ていた。


「そう。」


ローズマリーは執務室から出ていくジャックの後ろ姿を見つめていた。







「よろしいんですか?」


アリアはローズマリーにお茶を淹れながら聞いた。


「えぇ。私を殺したいのならとっくにやっているでしょう?問題はイザベラの方ね。毒の入手をどこでしたのかしら?大体検討はつくけれど。」


ローズマリーは砂糖を1つお茶の中に入れ、スプーンでかき混ぜた。


「面白くなりそうね?」


ローズマリーはニヤリと笑った。









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