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ローズマリーとレオナルドは王妃との会話の後、ローズマリーが泊まっている部屋で話をしていた。
「ローズマリーは、内面も美しいからな!」
歯が浮くような台詞をさらっと言う。
「……レオナルド様、よくそういう台詞をさらっと言えるのですか?」
「ん?思ったままを言っているだけだぞ?」
レオナルドはバカ正直だ。だからこそ、悪い方にも良い方にも影響されやすい。
時には厳しく言わなくてはいけないときもある。
「レオナルド様、正直に話すのは良い事ですが、時には思っていることを内に秘めなければならない時がありますわ。」
「ローズマリーの前だけ、正直になってるだけだから安心して?あとはその時の状況で言葉を選んでるから!」
と意外な返事にローズマリーは驚いたのと、本当に選んでるのかしら?とも思った。
「…そうですか。王妃様が何を隠してるのか気になりますが、明日イザベラさんの裁判の日です。事が事だけに内密に行われるようですが…。」
ローズマリーはチラリとレオナルドを見た。
「俺も証人で出廷する。あれから、イザベラはあまり何かを言わなくなり大人しくなったそうだ。改心…したのかな?」
「…ありえませんわね。何かを企んでいるのでは?」
今までの言動からして、そう簡単に改心するわけがないのだが…。
ローズマリーとレオナルドは考え込んだが、答えは出なかった。
「明日になれば分かることだ!だから今日は考えるのをやめよう!」
名案だ!と言わんばかり。
「では、仕事をさせてください。」
溜まりに溜まっているであろう自分の仕事を行いたいのだが、
「まだだめ!」
「そろそろ仕事をしないと…」
溜まりに溜まっているはずなので、いい加減に処理をしないと、色々と期日までに間に合わない。
ローズマリーはため息をついた。
「…少しだけなら。身体に障らない範囲でなら。」
「ありがとうございます、レオナルド様」
ローズマリーが微笑むとアリアが書類の束を持ってきた。
「では、仕事しますので。」
とローズマリーは早速書類に目を通した。
そして、書類を捌いていく。
早急な対応が必要なものとそうでないものに振り分け、ペンを走らせる。
その様子を間近でレオナルドは見ているが、すごく楽しそうにローズマリーを見ている。
「身体に障らない範囲でなら、と言ったはずだけど?」
少し笑いながらレオナルドが聞いてきたが、ローズマリーには聞こえていないようで、黙々と仕事をしている。
「聞こえてないか…。」
レオナルドは苦笑しながらも、仕事をしているローズマリーを見つめていた。