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司書さんは無自覚でいいのです! - ポーション作り
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司書さんは無自覚でいいのです!  作者: 黒色猫


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ポーション作り


「木魔法を取得するにはまず、植物知識を有している必要がある。そのうえで、今回に関しては薬草か。種類の違う薬草を20種類以上連続で鑑定する。あとは植物に魔力を流して、何か効果を出したこと。この3つが主な条件になっている」


 私の疑問を解決するように、アランさんが説明してくださいました。なかなか複雑な条件ですね…いえ、意外と簡単なのでしょうか?知っていれば誰でもできそうではあります。


「まぁそもそも、植物知識を持っている調合のプロなんてほんの一握りだけどな。まして木魔法を持ってる奴なんて、そう多くはない」

「ですがポーションを作るのに不可欠な魔法なのですよね?それなりの人が取得していてもおかしくはないと思うのですが…」

「ポーション作りを専門にしているのなんて、この街には俺を含めて2人だけだ。あとは兼業で他の仕事をしてるやつばっかだな。そんなのが勉強して植物知識をとることなんてほとんどないぞ」


 言われてみれば納得ですね。プレイヤーの中でも1つの生産だけを極める人は少ないと思います。たいていは自分で戦闘して素材を集め、それらを使って生産するといった感じです。まして知識系スキルは、その分野をすべて暗記しなければならないといっても過言ではありません。効率を求める方は獲得するための過程で気後れしてしまうかもです。


「お前、木魔法について他の来訪者にはいうなよ」

「?わかりました。ですが理由をお聞きしてもよろしいでしょうか?」

「木魔法は植物に関する魔法。まともな知識がない奴らが使えば、下手したら森の生態系を破壊しかねない事態になる。最悪モンスターのスタンピードが起きかねない。来訪者が知らなければ万が一は回避できるんだ。秘匿しとけ」


 スタンピード…。本での知識はありますが、そんなことが起きれば街が危険な目に合ってしまいますね。


「アランさんの前以外では、木魔法は使用しません。他の来訪者にも一切話はしないと誓います!」

「おー。ま、俺は弟子は信じるタイプだからな。お前も気にかけておくぐらいでいいぞ」


 少し微笑みながら、アランさんはそうおっしゃってくださいました。ご期待に添えるように頑張ります!ルノーも体を大きくしてやる気に満ち溢れています。この約束は絶対に忘れないように胸に刻みました。


「それじゃ、次はポーションでも作るか。言っておくが、俺が教えられるのは薬草の効果を100%引き出せるポーションだけだ。新薬やら味の改良やらは、お前が試行錯誤してやってみろ。…まぁわからないことがあったら、俺も教えてやる」

「わかりました。ありがとうございます」

「おー。まずはこれを鑑定してみろ」


 目の前に置かれたのは2つのポーション。透明な瓶に詰められた液体が、静かに波打っています。片方はくすんだ緑色で、もう片方はやや鮮やかな色をしています。それでは早速鑑定です。


初級のポーション レア度1

基礎通りに作られた、苦みのあるポーション HP20回復


初級のポーション レア度1(優)

木魔法で効果を高めた薬草が使われた、少し苦みのあるポーション HP50回復


「ポーションの材料は同じだ。だが木魔法によってポーションの品質が大きく変わる。とりあえずこれを読んで、その後にお前もやってみろ。失敗すればただの苦汁ができるだけだし」


 ということで、早速本を読んでいきます。題名は『初心者の調合~ポーション編~』です。速読スキルのおかげで10分もしないうちに読み終わりました。だんだん読むスピードも速くなっているような気がしますね。

 それでは、ポーション作りを始めていきます!まずは魔力を込めたヒール草を3本、細かくすり潰します。次に水魔法で鍋一杯の水を出して強火で加熱します。沸騰したら火を弱めて、ヒール草を約30分煮立たせます。終わったら布に濾して、冷やして瓶に詰めれば完成です!


「どうでしょうか?」

「あ?まぁ初めてにしてはいいんじゃないの?ちゃんとポーションになってるし」


 どうやら成功したみたいです。少しドキドキしてしまいました。特に薬草を煮ている間は手順があっているのか、ちゃんとすり潰せていたのか心配ごとばかりです。傍から見てもソワソワして落ちついていなかなかったと思います。

 このポーションは私へのご褒美ということで、貰えることになりました!材料費なども気にしなくていいそうです。大事に取っておいて、いざというときに使うのをためらってしまいそうです。気を付けなくては!


「他にもなんか作りたいのあるか?お前に渡した本の中からだったら、やってみてもいいぞ」

「!でしたら、解毒ポーションを作ってみたいです。このページに薬草は乾燥したものを使うとあるのですが、これは水魔法を応用すれば即座に乾燥させることができるのではないかと考えておりまして。水を出すことができるのなら水分を取り除くこともー」

「お、前、しゃべりすぎだろ…。監督はするから落ちつけよ」


 つ、つい気持ちが先走ってしまいました。改めて椅子に座り直します。ポーションを作るのが楽しくて、我を忘れてしまうところでした。アランさんも呆れたように私を見ていますが、手は解毒ポーションの材料を準備してくださっています。本当に優しい方です!

 まだ乾燥していない治癒草を手に取り、魔力を込めようとしたその時。ドバン!!とお店のドアが勢いよく開かれました。…少しだけ嫌な予感がしますね。

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オタクは好きな事には早口になる(*´ω`*)
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