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浜辺の粘菌 Slime on the beach - Swimming Lessons
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浜辺の粘菌 Slime on the beach  作者: 外山淑
第二部 邂逅
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Swimming Lessons

 種蒔きの合間に、丸木舟の改造のため、竹を切り出し、浜辺に運んだ。

 トリマランのフロートにするため、太めの竹を6メートル程の長さに切り、3本づつ束ねたものを4つ用意した。

 フロートを本体に繋ぐ横桁用に、細い竹をやはり6メートル程に切り、3本束ねたものを4つ作った。

 竹を3本づつ束ねて用いるのは、強度を確保するためだ。1本の竹だと、大きな負荷が掛かった時どうしても折れやすくなる。

 そして、3本の竹を束ねると、自然に三角形に纏まり、構造的に安定する。まあ、いわゆる「三本の矢」のお話が意味している当たり前のことだ。

 丸木舟に横桁を取り付けるため、横桁が置かれる位置の船縁を削り、横桁が外れないようにした。

 横桁やフロートの固定は、全て、麻縄を使って行った。

 これで、一先ず、2艘のトリマランが完成した。

 しかし、このトリマランを使う前にしておかなければならないことがある。

 インガ達に泳ぎを覚えさせることだ。


 田植えが終わった次の日、みんなを連れて浜辺に向かう。

 いつもは崖で見張りを担当しているグエンも連れて行く。今日は、全員が浜辺にいるので、崖の所に見張りを置く必要がない。

 それに、今日は誰も出血していない。ヒルダとヘルガが8日前に出血が始まったが、出血は4日目で終わった。

 これまで、自分を含め、全員の経血が出血する期間は4日間で共通している。

 月経の周期に関しては、今のところ、複数の出血があった者は自分とヒルダだけだ。

 自分の周期は月齢と一致している。自分は、満月になると出血するのだ。

 そして、ヒルダの月経周期は、まだ1回目の周期だが、29日間だった。

 多分、ヒルダの周期も、自分と同様に、月齢と連動していそうな気がする。いや、ヒルダだけでなく、全員、月齢に連動していると考えたほうがよいか。

 出血する期間が、全員、全く同じということは、通常ありえないはずだ。ましてや、自分以外は皆初経なのだ。

 これは明らかに「彼等」によって、調整されていると考えたほうが良いだろう。

 そうだとすると、今日から3日後には、インガとエンマが2度目の出血を迎えるはずだ。


 まだ5月の中旬に入ったばかりで、水は冷たい。ただ、今日はよく晴れていて、日差しが強く、あまり風が強くない。

 みんなは、既に、ハマグリ採りで何度も海に入っているので、水の冷たさには慣れてきている。

 今日の海の水が冷たいと言っても、彼女達が始めてこの海に入った時に比べれば、だいぶ温かくなっている。

 それでも、濡れて冷えてしまった体を温めるために、流木を集めて焚き火をする。

 もちろん、水着などというものはないので、全員、服を全て脱いで、海に入る。

 まず、自分が、平泳ぎで泳いで手本を示す。みんな、どのようにして泳ぐのかまだよく飲み込めていないようだ。

 一旦、砂浜に上がり、自分は砂の上に腹這いになって、手と足で水を掻く様子をみんなに見せる。

 平泳ぎの基本的なやり方は、一応、理解したようだ。ただ、頭で理解したことと実際にやることは、往々にして、直ぐに結びつかないものだ。

 特に足の動かし方が難しいようだ。

 そこで、トリマランを1艘、みんなで海に押し出し、浮かべた。トリマランの竹のフロートに掴まりながら水中で足を動かす練習をさせた。

 それぞれの子の練習している様子を見て、上手くできない子には手を添えて、正しい足の動かし方に矯正した。

 インガと、ヒルダ、そして、フレイヤは直ぐに平泳ぎが出来るようになった。

 グエンも、左手が不自由であるにもかかわらず、かなり上手く泳げるようになっている。

 エンマ、アーデル、ヘルガは、なんとか泳げるようにはなったが、息継ぎに苦労しているようだ。もう少し練習が必要だな。

 みんな、かなり運動をして疲れている。腹も空いたので、各自、ハマグリを何個か採って、焚き火の周りに集まる。


 明日は背泳ぎの練習だ。

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