休息の地 ホテルじゃん
「おかえりなさいませ。お食事はどうでしたか?」
「美味しかったです!」
「それは良かったです。では、宿の手配をしても大丈夫ですか?」
「お願いします」
「同部屋と個室がございますがいかがなさいますか?」
「個室の方が良いよね?」
「そうだね。流石に同室はあれかも」
「では、個室で3部屋用意させていただきます。宿泊費は1泊で1人1000エルでございます。朝食はサービスで含まれていますが、昼食は注文なさるか、外食するか選んでいただいています」
「せっかくなら昼食もお願いしちゃおうよ」
「俺はなんでもいいぜ」
「僕もミカに任せるよ」
「そうやってー! めんどくさいんでしょ! じゃあ、昼食もお願いします!」
「かしこまりました。お部屋が402号室から404号室をご利用ください。お風呂は部屋にもございますが、1番上の階に露天風呂がございます。お着替えは浴衣がございますので、そちらご利用ください。また洗濯するものがあれば、こちらの籠に入れて頂ければ次の日の朝には洗ってご返却いたします。何か分からないことがあれば、私はここにおりますのでお気軽にお声掛け下さい」
「リンさんありがとうございます! それじゃ行ってみよ」
「うん」
リンさんから預かった部屋のカギと籠を手に部屋を目指す。
「なにこれ! エレベーターみたいだけどなんか違うね。魔法の力かな?」
丸い石板が、各階で止まっている。
石板の上に乗ると、目の前に文字が現れ止まりたい階の選択ができるようになる。
「402ってことは4階だよな」
「うん。ここ15階まであるんだね・・・」
「ってことは15階に露天風呂があるのかもね」
「旅行みたいでなんかワクワクしてる」
「確かにこの休息の地は面白いな」
「あ、着いたね4階」
石板を降りて、部屋を探す。
廊下は赤い絨毯がひかれていて、所々に棚があり花瓶に花が飾ってある。
「おい、ここじゃねーか?」
「ほんとだ! さて、誰がどの部屋に行く?」
「どこも同じだろ」
「同じかなぁ」
「俺はここ入るぜ」
そう言ってレンは402と書かれた鍵を持って部屋の中へと消えていく。
そんな様子をミカが見ながら、表情を曇らせる。
「アイが死んじゃってこれまで気を張ってたけど、この場所に来て気緩んじゃったんじゃないかな。あたしはレンと言い合ってた時に思い切り泣いたから少しは気持ち立て直せたけど、レンは泣かなかったから・・・」
「そっか・・・」
「それでもやっぱり悲しいよ・・・」
「ミカ、戦って汗かいてると思うからシャワーだけお互い浴びて少しだけ話できないかな?」
「あ、そうだね!」
「シャワー終わったら、1階にあった談話室みたいなところで待ってるよ」
「うん。分かった。またあとでね」
僕は最後の残った404号室の鍵を開けて中に入る。
部屋の中は、机と椅子、そして机の上に水とコップが置いてある。
部屋に入ってすぐ右に扉があり、トイレとお風呂が一緒になっている作りだった。
タオルと浴衣が分かる位置に置いてある。
「とりあえず先にシャワー浴びないと。誘った僕が遅れるわけにもいかないし」
シャワーを浴びて汗や血を洗い流し浴衣に袖を通す。
髪を乾かして、談話室へと向かう。