四章三話光の剣士③【挿絵付き】
◇◇◇◇◇
白金の…髪を靡かせ、
長身の美しい剣士が
向かい合わせにニ人…⁉︎
"ラスボス"の剣撃を受けても
尚、両者の力は拮抗していた。
「行かせないよ?
これ以上、誰も傷つけさせない!」
君だって望んではいないだろう?
君もこんな事、不本意の筈だ!
いい加減、正気に戻ってくれないか?
分かっているのだろう?
僕の力は…
人々とリーン様を守る為の力だ!
ペンダントの効果時間は
たった一瞬…
せいぜい数秒の筈だった。
しかし、
その数秒間でニ人の剣士は
光の速さで剣撃を互いに繰り出し
熾烈な攻防を広げていた。
残念ながら、宮廷魔術士の目には
無数の光がチカチカと発光してる
ようにしか見えなかった。
先ほどの気弱な冒険者が…
あの"ラスボス"と対等に渡り合えている?
しかも対面する相手と同じ姿で…
宮廷魔術士はもはや、
強大な力への恐怖を過ぎ、
何か美しい現象を目の当たりにしたかのような
感覚だった。
それは、
それは…本当に
古の御伽噺の一面…
魔王と対峙する
伝説の光の剣士を見るようだった。
審議の眼鏡での数値もまた、
異様を極めていた。
向かい合う両者共に…
剣士レベル999…⁉︎
宮廷魔術士は己の目を疑い、
瞬いた直後…
変化が起こる。
「再封印!!」
少女の声と共に、
剣士らの剣撃とは異なる、
青白い光が突如として
洪水の如く巻き起き…
片方の"ラスボス"を
圧倒的な力により、
空洞の奥…
鍾乳石の白く巨大な柱に引き寄せた!
青白い光は、
収縮しながら水晶に変化し…
そして、片方の"ラスボス"は
再び水晶に覆われてしまった。
『これは…封印?
超魔術…なのか?
否!
こんな魔術…見た事もない!
あれは何なのだ⁈
神でもなければ…こんな…こん…な』
こんな莫大な力…
あの"ラスボス"ほどの
絶大な存在を
封印する為の呪文…
これを行使する為には
世界中の魔力を
掻き集めなければならない程だ…
こんな事…
現代の術者には不可能だ…
いや、過去の術者とてあり得ないだろう。
それこそ…
古の…
御伽噺の勇者達でなければ…
◇◇◇◇◇
(光の剣士④へ続く)